展示会用パンフレットの制作事例 – ブースのデザインを取り入れたパンフレットのデザイン

今回は、滋賀の総合建設会社様よりご依頼いただきました、展示会で使用する事業紹介パンフレットの制作についてご紹介します。

展示会において、企業が自社の強みや製品・サービスを効果的にアピールするためには、ブースのデザインだけでなく、配布するカタログのデザインも重要な役割を果たします。限られた時間の中で多くの来場者に自社の魅力を伝えるためには、視覚的に訴求力のあるデザインと、分かりやすい情報構成が求められます。
特に、展示会では多くの企業が同じ空間で競争しており、来場者が短時間で複数のカタログを手にすることが一般的です。そのため、 一目で興味を引き、記憶に残るデザインが不可欠です。また、単なる製品紹介にとどまらず、 ブランドイメージを強化するデザインや、企業の理念・強みを効果的に伝えるストーリー性も重要です。

本記事では、展示会で使用するカタログのデザインについて、ご紹介します。これから展示会を予定されている企業様は是非この記事をお読みいただき、展示会の成功に貢献するカタログデザインの参考になれば幸いです。

展示会用事業紹介パンフレットのデザイン制作の概要

まず、今回の不動産商品紹介パンフレット制作の概要について、ご紹介いたします。

ご依頼主-滋賀県の総合建設会社様-

ご依頼主は、滋賀を拠点に京都・福井まで広範囲で、設計から施工まで一貫して手がける総合建設会社様です。同社は工場や店舗、オフィスから一般住宅のまで幅広く対応されています。 その事業内容の広さから、これまでも様々な事業紹介パンフレットやイベント告知のチラシ、さらにWebサイト、展示会ブース、映像まで様々な制作物をご依頼いただいてまいりました。

ご依頼内容-展示会で使用する事業紹介パンフレット-

今回はこの建設会社様が、展示会に出展されるためブースデザインとあわせてパンフレットの制作をご依頼いただきました。このパンフレットでは、同社が工場やオフィスの設計から施工まで一貫して対応できることや多様な建築工法を提供できることをアピールします。

展示会のブースデザインについてはこちらのページをご覧ください。

デザイン制作時のポイント-目的を持ったデザイン設計と展示会ブースのデザインと対応-

本パンフレットの主な目的は以下の4点です。

❶ 建築工法の紹介とメリットの伝達
3つの建築工法について、それぞれの特徴やメリットをわかりやすく解説すること。

❷ オフィス空間プロデュースの強みのアピール
洗練されたデザインと快適性を兼ね備えたオフィス空間のプロデュースを、
設計から施工までワンストップで対応できる点を強調。

❸ ワンストップ対応の利便性の訴求
設計・提案から施工管理まで、一貫して対応可能なプロセスを分かりやすく説明し、利便性を提示。

❹ 実績のアピール
工場や倉庫建築における豊富な施工例の写真を掲載し、同社の実績を視覚的にアピール。

表紙のデザインはブースにたくさん並べて置くことで、パンフレット自体がブースデザインの一部として機能することを意識したデザインにしました。また中面デザインは、クリーンでシンプルなデザインを採用し、発注者が一目で理解できるように視覚的に整理されたレイアウトにしました。

展示会用事業紹介パンフレットのデザイン制作の流れ

この章では、パンフレットのデザイン制作の流れについてご紹介します。
まずは表紙のデザインを制作し、デザインテイストを決めるところからスタートしました。その後中面のデザインにも着手し、全体のデザインを完成させていきました。

パンフレットの表紙デザインの提案

まず、表紙デザインの作業からスタートしました。今回のパンフレットは展示会で配布されるもので、工場のイメージを強調することが重要でした。そのため、一般的な工場を象徴的にアイコン化したデザインを採用し、訪れたお客様が表紙を見るだけでブースでの記憶を呼び起こせるよう工夫しました。

さらに、ブース内でパンフレットがディスプレイされる場面を想定し、カウンターや壁面の棚に並べた際にブース全体のデザインと調和するよう配慮しました。このようなブースデザインとの統一感を意識することで、展示会全体のブランディング効果を高めることを目指しました。

表紙デザイン案は、以下の2つのバリエーションを提案しました。

A案 ： 英語のタイトルを表紙いっぱいに大胆に配置し、その下に工場のアイコンを配置する重厚感のあるデザイン。
B案 ： 工場のアイコンから煙が立ち上るようなラインを描き、そのラインに沿って英語のタイトルを配置する軽快で柔らかなデザイン。

最終的に選ばれたのは、B案でした。
この案の採用後、煙をイメージしたラインや英語タイトルの配置を微調整し、複数回のフィードバックを経て、クライアントが満足する表紙デザインを完成させました。

完成した表紙デザインはこちらです。

パンフレット中面のデザイン

次に、中面のデザインに取りかかりました。今回のパンフレットは展示会用のため、全8ページというコンパクトな構成でした。そのため、各ページで展示会の一体感を感じてもらえるよう工夫しました。
具体的には、左ページの左端に細いグリーンのラインを配し、その中に表紙で使用した工場アイコンとタイトルを小さく配置しました。このデザイン要素により、パンフレット全体に一貫性を持たせました。
また、全体の配色はコーポレートカラーであるグリーンを基調とし、工場を連想させるグレーを補色として使用しています。

一方で、内容が異なる社員寮建設サービスについてはベージュ系の色を採用し、視覚的な差別化を図りました。

また、複数の建築工法の違いをわかりやすく比較できるように配置し、各工法の特徴を簡潔に伝えました。施工例の写真を多用することで、視覚的なインパクトを強化しています。

今回のパンフレットは、詳細な情報を伝えることはもとより、読者に興味を持ってもらうことに重点を置いています。そのため、テキストの分量を抑え、写真を多用したビジュアル重視の構成としました。
各ページでわかりやすいレイアウトを採用することで、直感的に情報が伝わるよう工夫しました。

展示会用事業紹介パンフレットの完成

今回のカタログは、工場建設に関する内容を紹介する非常に専門的なものでした。そのため、一般的なデザインにすると無機質で硬い印象を与えてしまう可能性がありました。しかし、表紙にポップな工場のアイコンを取り入れることで、専門的で重たいイメージを和らげ、親しみやすさを持たせることができました。

また、このデザインを展示ブース全体とリンクさせることで、訪れる人の目を引き工場建設に対する新たな印象を生み出す効果も期待できます。ブース全体のデザインと調和したパンフレットは、展示会の一部として視覚的な一体感を生み出し、ブースの注目度を高めることができました。手に取った人に「気軽に中身を覗いてみたい」と思っていただけるパンフレットに仕上げることができました。

実際に完成したカタログが展示ブースに並べられた様子を見ると、どの角度から見ても「工場に関わるサービスを提供している」というテーマが一目で分かるデザインになっていました。ブースとパンフレットデザインの相乗効果で、展示会におけるブランドイメージ向上に貢献することができました。

展示会で使用するパンフレットのデザイン制作のポイント

展示会においてパンフレットは、来場者に自社の魅力を伝え、商談につなげる重要なツールです。名刺交換の際に手渡すことで、会社や製品・サービスの情報を的確に伝えられ、展示会終了後のフォローにも役立ちます。特に、来場者は多くのブースを回るため、印象に残るパンフレットが求められます。

第一印象を強く残す視線を引きつけるデザイン

今回のようにブースとカタログのデザインをリンクさせることで、より強い印象を残すことができます。

また、重要な情報は上部や中央に配置し、視線の流れを意識したレイアウトを心がけます。写真やイラストを効果的に活用することで視覚的な訴求力を高め、企業ロゴやコーポレートカラーを取り入れることでブランドの印象を統一させることも重要です。

問い合わせや商談につなげる行動を促す仕掛け

連絡先やQRコードを活用し、具体的なアクションを促す工夫を施しましょう。QRコードを掲載し、WebサイトやSNSへ誘導することで、より多くの情報を提供します。
また、特典付きの問い合わせフォームや展示会限定オファーを用意することで、来場者の興味を引きつけ、具体的なアクションにつなげます。
全体はシンプルで分かりやすいコピーを使用することで、情報の伝達をスムーズにし、読みやすさを確保することも大切なポイントです。

以上を留意しながらデザインしてみてください。

展示会用事業紹介パンフレットのデザイン制作のまとめ

今回は、展示会で使用する事業紹介パンフレットのデザイン制作について、ご紹介いたしました。

JPCでは、今回のように展示会のブースとそこで使用するパンフレットのデザインを同じ社内で一貫して制作させていただくことができます。

ブースは、ブースの専門業者に、パンフレットの制作はまた別の業者に発注していると、それぞれのデザインを統一させることが難しく、ブランドイメージがバラバラになりかねません。同じ会社でまとめてデザイン制作を進めることで、統一感のあるデザインをお届けさせていただきます。

これから展示会をご検討の方は、ブースのデザイン制作も、カタログのデザイン制作も、お気軽に、まとめてご相談ください。

詳しくは、下記のページもご覧ください。
カタログデザイン制作について
展示会ブースのデザイン制作について