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2024.07.11

会社案内パンフレットのデザイン制作事例-企業リブランディングに向けて

会社案内に関わる販促物としてはパンフレット・WEBサイト・動画などが挙げられます。WEBサイトがあれば紙の会社案内は不要と考えられる方がいらっしゃるかもしれませんが、デジタル化が進むこの時代においても会社案内パンフレットは作ることをおすすめします。

パンフレットは現物があるため、商談や展示会などの場ですぐに相手に渡すことができ、その場で会社のことを知ってもらうことができます。また、WEBサイトはページが多い分見てもらえない情報もありますが、パンフレットはページをめくれば誰もが始めから終わりまで同じ情報を同じストーリーで受け取ることができます。

掲載できる範囲が限られているからこそ、端的に企業のことを伝えられる点も会社案内パンフレットのメリットではないでしょうか。カラーリングや表紙デザイン、レイアウトの組み方などによって企業イメージを形成しやすい販促物でもあります。

今回のブログでは、会社案内パンフレットの制作事例をご紹介いたします。シンプルなレイアウトと自然な撮影写真の活用で、清潔感と信頼性を伝えられる会社案内パンフレットが完成しました。

会社案内パンフレットの制作をお考えの方や、WEBサイトリニューアルに伴うパンフレット改定をご検討中の方は、ぜひこの記事を最後までお読みいただき、参考にしてください。

会社案内パンフレットのデザイン制作の概要

まずは今回の会社案内パンフレットデザイン制作プロジェクトの概要をお伝えいたします。

ご依頼主-東京/大阪の食品添加物等の研究開発・製造販売企業-

今回ご依頼いただきましたのは、東京と大阪に本社を構える食品関連企業様です。この企業様は、食品添加物や食品衛生化資材等の製造販売・研究開発をはじめとした、食品の安全や保存に関わる製品・サービスを提供されている企業様です。WEBサイトリニューアルのお話をいただいたことをきっかけに、ロゴ、会社案内パンフレット、カタログ等の様々な広告デザインをご依頼いただいております。

ご依頼内容-企業リブランディングに向けた会社パンフレット制作-

今回制作のご依頼があったのは、会社案内パンフレットです。

元々JPCへはWEBサイトのフルリニューアルのお話をいただいておりました。そこから詳しくお話を伺ったところ、これまでこれといったコーポレートスローガンやブランドガイドラインなどを制作されておらず、JPCにてロゴやブランド規約なども含めたトータル的なリブランディングをお手伝いすることとなりました。

食品添加物なども製造している会社としての社会的意義を表した「食にプラス+」をコーポレートスローガンに設定し、このスローガンを軸にリブランディングへ向けビジュアル・アイデンティティを構築していきました。

その流れとして、顧客とのメインタッチポイントとなる重要な広告の1つ、会社案内パンフレットの制作もご依頼いただきました。

デザイン制作時のポイント-企業ブランディングの強化-

会社案内パンフレット制作を含むデザイン制作全体の目指す方向性は、企業リブランディングでした。

クライアント様は、性能や便利さといった商品やサービスの機能性の価値訴求から、その先のユーザーにとっての満足感や、社会的に見た信頼性、社会貢献度などにも企業価値を広げ、新たにブランディングを展開していくことを考えておられました。

JPCとしては、それらの意図を踏まえて会社案内パンフレットを手に取った方の情緒に訴えかけられるようなコミュニケーションを作り上げ、いかにクライアント様の企業イメージを向上させられるかがポイントとなりました。

完成した会社案内パンフレットがこちらです。次章より、デザイン制作の流れをご紹介します。



会社案内パンフレットのデザイン制作の流れ

まずコピーライターが全体の構成やコピーを考え、それをもとにデザインを組んでいきます。掲載写真の撮影を行い、最終バランスを整えて完成となりました。

パンフレットの構成・デザイン

今回の会社案内パンフレットは、ご提案時に2つの構成をご提案していました。コンテンツのページの割き方を変えてご提案し、クライアント様に選んでいただいた案で構成・原稿の作成を進めました。

WEBリニューアル後だったので、原稿はWEBサイトや既存の会社案内パンフレットからまとめて作成しました。

文字要素が固まったらパンフレットデザインに進みます。パンフレット中面のレイアウトは、ワンポイントや罫線などにぎやかしをあえて減らし、余白の割合が多いシンプルなものとしました。装飾的に使用したのは、緑や黄色の水滴のようなあしらいのみとしています。

先行するWEBサイトのデザインに則るという意図もありましたが、安全性や清潔感が重要となる食品関係の企業の会社案内と考えた時に、たっぷりと余白を設けることで紙のもつ“白の清潔感”をデザインとして意識的に活用する狙いがありました。

また、このほかに工夫したポイントとして、本来オーダーにはなかったバイリンガル(多言語)仕様にした点があります。日本語テキストをメインに据え、サブの位置に英語テキストを配置しました。

クライアント様はグローバルに拠点を展開していたため、多くのステークホルダーにとって意味のあるものとしたほうが良いであろうと考えJPCから提案させていただきました。日英対応でより多くの人に手に取っていただける会社案内パンフレットとなり非常によかったと思います。

リアルさを意識したロケ撮影

パンフレットデザインの構成やデザインが固まってきたタイミングで撮影を行いました。

食品関係メーカーのクリエイティブにおいて、“食品の安全性”につながる表現は最も重要な要素の一つになります。

クライアント様の顧客は製品の安全性や信頼性を判断するために、様々な情報や媒体をチェックされると思うのですが、その中でも”写真”はクライアント様の印象を左右する大きなポイントとなります。

写真が鮮明であることは当然として、写真を通して見せる「真実性」も会社案内パンフレットにおいては重要な要素ではないかと考えました。

製品ポスターや技術PRなどのデザイン制作では世界観を作りこんで撮影することが多いのですが、今回の会社案内パンフレットで使用する写真はあえて過度な加工や演出を避け、従業員のありのままの風景を撮影することにしました。

そうした写真の方が、クライアント様のありのままの誠実な取り組みを伝えられると考え、撮影にあたってはライティング含めてあまり作られた印象にならないよう努めました。

基本的に自然光で撮影を行い、少し暗めに感じる写真もありますが、そのリアルな雰囲気誠実さを演出すると感じ、大きく加工するような事はせず会社案内パンフレットへ反映しました。

会社案内パンフレットの完成

撮影素材の反映後、お客様と修正やり取りを重ねて完成した会社案内パンフレットがこちらです。

最終的な仕上がりは概ね満足いただくものができたと実感しています。

制作側の意図としては本文のフォントサイズをもう少し小さくした上でバランスをとりたかったのですが、可読性を高めたいというクライアント様のリクエストで大きなフォントサイズを使用した最終の形に落ち着きました。結果として間口の広いデザインとなり、幅広く使っていただきやすい会社案内パンフレットになったかと思います。

今回は予算の関係で印刷紙の選択肢に限りがあったのですが、次回もこのような案件があれば印刷紙もクライアント様とよりよいものを追求し、完成度を高めていきたいと考えています。

会社案内パンフレットの制作後、カタログやサービスLP等の受注もいただいており次に繋がる仕事となりました。

関連制作物 -コーポレートロゴの改定-

今回の会社案内パンフレットのデザイン制作と併せてコーポレートロゴの改定もJPCにて担当させていただきました。

ロゴマーク自体はグループ会社で共有するものとなっているので手を加えることはできませんでしたが、ワードマーク部分のブラッシュアップやタグラインの設定、ガイドラインの設定を行いました。

●ワードマーク

ワードマークとは文字商標とも呼ばれ、企業名や商品名のテキストのみで構成されたデザインを意味します。今回はワードマークのブラッシュアップをJPCにご依頼いただき、UDフォントをベースに明瞭さと人間味のある丸さを意識して作成しました。奇をてらわずに5年後、10年後でも普遍性を失わず長く人々に親しまれるものを目指しました。

●タグラインの設定

ブランドカラーは先方が決定されていましたので、そちらをベースにタグラインのデザインを制作しました。

2つの楕円形はクライアント様とそこに繋がっているものをイメージした形を意図しています。見る人によって例えば食や、家族、社会、健康といった様々なものになります。

●ガイドライン

コーポレートロゴのガイドラインは細かく規定するようにしました。一貫性を持ったアプリケーションの適応が、強固なブランドイメージの確立に欠かせないためです。細かな基準を設けることでロゴの運用を標準化することに加え、認証プロセスを簡略化・効率化することにも繋がります。

パンフレットデザインのレイアウトのポイント

今回の会社案内パンフレットは、にぎやかしを極力廃し、余白の割合が多いシンプルなレイアウトとしました。

この”余白とレイアウト”について、今日はデザイナー目線で一歩踏み込んでデザインのポイントをご紹介させていただきます。

デザインの4原則と実践的な手法

一般的にデザインがシンプルであればあるほどごまかしがきかなくなると言われています。

その理由として、装飾を廃する事で「近接」「整列」「反復」「対比」のデザインの4原則がより明確に見えてくるからです。

この4つの原則をより具体的で実践的な手法に言い換えると「余白」「ジャンプ率」「リズム」の3つに落とし込むことができます。今回の会社案内パンフレットもそこに大きな注意を払ってデザインを進めていきました。

パンフレットデザインの「余白」「ジャンプ率」「リズム」

●余白

「余白」は4原則でいう「近接」の話になります。

周辺の余白が多い要素は当然ほかの要素からより独立し、より目につくような形となります。逆に多くの要素をまとめるような配置をすれば要素1つ1つが目立つことはなくなっていきます。情報整理やコンテンツごとの重要度は余白のコントロールで決まると言ってもよい重要な要素のため、構成段階で優先度などをしっかりと決めておき、それをデザインで表現していくことが大切です。


●ジャンプ率

「ジャンプ率」は4原則でいう「対比」の話になります。

ジャンプ率と言うと大抵の場合Q数/文字サイズの話になると思いますが、これは写真やグラフィック要素についても適応できる考え方だと思っています。

例えば、写真AとBがあり、AがBより2倍大きい場合と1.1倍しか違わない場合の読み手の印象はどうなるでしょうか。

2倍大きい場合、多くの方がAの写真がメインであり、ここでもっとも伝えたい絵はAであると捉えると思います。

しかし1.1倍の場合、ほとんど差がなくあまり意図が見えてきません。むしろ「この微妙な差になんの意味があるのだろう」と混乱させる悪いデザインとなってしまう可能性もあります。

これはジャンプ率に限った話ではありませんが、明確な意図を持ってレイアウトすることがデザインでは重要です。

●リズム

「リズム」は4原則でいう「整列」や「反復」の話になります。

余白の多い/少ない、ジャンプ率の高い/低いはすべて相対的な関係性にあり、その組み合わせによって紙面のリズム感が決まります。

何が良いリズムで何が悪いリズムか言葉で説明するのは難しいのですが、調和のとれたレイアウトというのはある程度普遍性があるはずで、その法則を探求しつづけることがデザインの面白みの一つなのだと思います。

会社案内パンフレットのデザイン制作のまとめ

今回のプロジェクトでは、食品関連企業様のリブランディングに伴う会社案内パンフレットデザイン制作を行いました。食品関連業界として、安全性や誠実さなどの印象を与えるデザインに仕上がったと思います。

その他のパンフレット制作事例は、こちらをご覧下さい。JPCでは、今回のようなパンフレットの制作をはじめ、さまざまな商品の魅力を最大限に引き出すデザインを提供いたします。豊富な経験と実績を持つ私たちに、ぜひお任せください。まずはこちらよりお気軽にお問い合わせ下さい。

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