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2025.02.27

展示会用パンフレットの制作事例 – イメージイラストで分かりやすく伝える

今回は、東京と福井に本社を構える建材メーカー様よりご依頼いただきました、展示会用パンフレットのデザイン制作についてご紹介します。

展示会は企業の技術やサービスを直接アピールできる特別な機会ですが、実際に来場した方々の興味を引きつけるためには、企業の魅力を端的に伝える販促物が欠かせません。特にパンフレットは、オーソドックスな販促ツールとして配布しやすく、展示ブースに掲載していない製品情報や企業の強みをプラスで伝えることができ、来場者が展示ブースを離れた後でも継続的に興味を持ち続けてもらえる効果が期待できます。さらにパンフレットとブースのデザインを連動させることで、より企業認知を高めることにもつながります。

本記事では、展示会ブースで使用するパンフレットのデザイン制作についてご紹介します。イラストを用いて専門的な内容を分かりやすく伝えるパンフレットが完成しましたので、パンフレット制作をご検討されている企業様の参考になれば幸いです。

展示会用パンフレットデザイン制作の概要

まず、今回のパンフレット制作の概要について、ご紹介いたします。

ご依頼主-東京・福井の建材メーカー様-

今回の案件は、建物を支えるコンクリートパイルの設計・製造・施工をトータルサポートする建材メーカー様からご依頼いただきました。展示会ブースのデザイン制作とあわせてお声がけいただきました。

ご依頼内容-展示会用のパンフレット制作-

ご依頼いただいたのは、クライアント様が出展される展示会でのブースにて配布するパンフレットの制作です。
ブースに訪れた方へ向けて、クライアント様の製品に関する優れた技術力やサービス体制を広くアピールするためのパンフレットで、合わせて展示会のブースデザインもご依頼いただいておりました。

デザイン制作時のポイント-価値や魅力をイラストで伝える-

今回のパンフレットでは、視覚的に親しみやすく、分かりやすく伝えるデザインを重視しました。
「コンクリートパイル」について専門的でない方々にも、クライアント様の製品の価値や魅力がしっかりと伝わるように、コンクリートパイルが構造物を支える様子をイラストで表現し、技術力と安心感が伝わるデザインを意識しました。さらに、施工の流れや独自ソフトの機能、高品質な管理体制などもイラストや図解を用いて、専門用語をできるだけ排した形で“伝わる”をポイントにデザインに取り組みました。

展示会用パンフレットデザイン制作の流れ

この章では、パンフレットのデザイン制作の流れについてご紹介します。
クライアント様のご希望を踏まえたうえで、まず表紙デザインを作成し、その後中面の制作に進みました。次節より詳しくご紹介します。

パンフレットで伝えたいことの整理

初めに、パンフレットを通じて伝えたいことをクライアント様へお伺いしました。それが以下の3つです。これらのニーズを満たすパンフレットデザインを制作していきます。

1.  コンクリートパイルについての説明
コンクリートパイルは、建造物を支えるために使用する基礎杭の1つで、建物の安全を守るために欠かせない製品です。地震が多発する日本において、その重要性や社会的価値、縁の下の力持ちとしての役割を専門知識のない方へ分かりやすく伝えることがクライアント様のご希望でした。

2.  コンクリートパイルのワンストップ対応
クライアント様はコンクリートパイルの設計から製造、さらに施工まで、すべての工程を一貫して対応しておられます。さらに、独自のソフトウェアを活用し、あらゆる情報を記録・管理までワンストップで対応し、地中に埋められたコンクリートパイルの見える化に取り組んでおられます。この高い管理能力によって、施工後も継続的な品質保証を実現しており、こうした利便性や信頼性をパンフレットでしっかりとアピールする必要がありました。

3.  業界のリーディングカンパニーという強み
クライアント様は業界のリーディングカンパニーとして、高い技術力と優れた対応力で、より安全で快適な社会の実現を目指しています。全国各地に拠点や製造工場を持ち、地域ごとに異なる多様なニーズにも柔軟に対応し、徹底した品質管理体制を確立するなど、多くの強みを持っておられます。実際の取り組みなどを例に挙げながら、業界をリードする存在であることを展示会やパンフレットを通して伝えます。

表紙デザイン

パンフレットで伝えたいことを双方で確認した後、表紙デザインに取り掛かりました。
今回のパンフレットは展示会で配布されるものでしたので、展示ブースとの統一感を重視しました。特に親しみやすさを出すため、表紙デザインではイメージイラストをメインに採用しました。

重要なポイントは、普段目にする機会の少ない「コンクリートパイル」の重要性を強調することです。しかし、地下に設置されるコンクリートパイルだけを描いてしまうと、視覚的な訴求力に欠けるため、地上の構造物も一緒に描く必要がありました。ただし、そのまま描くと構造物の方が目立ってしまうため、コンクリートパイルを主役にするための工夫を施しました。
具体的には、縮尺を無視してパイルを大きく描き、地下部分を空白で表現することで、視線を自然にパイルへ誘導しました。

ご提案した表紙デザインは以下の3案です。
A案 : 4種の構造物と、それぞれに対応する1本の大きなコンクリートパイルを描いたデザイン
B案 : 街全体をマス目で表現し、各マスに構造物と1本の大きなコンクリートパイルを配置したデザイン
C案 : 上部が「三谷セキサン」の文字になっているビルを描き、それぞれに1本の大きなコンクリートパイルを配置したデザイン

クライアントが最終的に選んだのはC案でした。こちらの案をベースに、街並みに雲、建物、車、地下鉄などを追加して、親しみやすさとクオリティのブラアッシュアップを行いました。
さらにコーポレートカラーであるオレンジを強調するため、デザインにオレンジの枠を加え、全体の統一感を高めました。クライアントからの複数回にわたるフィードバックを反映し、最終的にこちらの表紙デザインが成しました。

パンフレット中面のデザイン

パンフレットの中面は、6ページの観音開きタイプを採用しました。扉を開くようなワクワク感を演出し、受け取った方が内容に興味を持てるよう、この形をご提案させていただきました。

●表紙を開いた中面
表紙をめくった左面には、街全体をマス目で表現し、各マスに構造物とその下にあるコンクリートパイルを配置しました。街全体がコンクリートパイルによって支えられている印象を与え、視覚的にパイルの重要性を伝えています。

右面には、クライアント様が業界トップの企業であることを、3つの項目に分けて解説しました。各ポイントに日本地図や写真を配置し、文字とグラフィックと余白のバランスを取りながら、すっきりとわかりやすく情報をまとめています。また、両面とも上部の余白部分に雲のシルエットを描くことで、左右の連続性を感じさせ、見開きで見せるデザインに仕上げました。写真やイラストもバランス良く配置し、親しみやすく直感的に伝わるデザインを意識しました。

●見開きページ
右面をさらに開いた見開きページでは、コンクリートパイルの「設計」「製造」「施工」「施工管理」という4つの工程を図解で紹介しています。ここでも各項目にアイコンをデザインし、第一印象での分かりやすさを重視しています。

パンフレットデザインの完成

完成したパンフレットがこちらです。

表紙から中面まで、展示会ブースのデザインと統一させたパンフレットが完成いたしました。
表紙には社名をモチーフにしたポップなイラストを採用し、中面にもイラストや写真を活用することで、専門的な製品に関する内容でも親しみやすいデザインになりました。

さらに、表紙デザインを展示ブース全体とリンクさせることで、訪れる人々の目を引くだけでなく、コンクリートパイルという製品に対して新鮮で柔らかな印象を与える効果を狙いました。パンフレットと展示ブースのデザインを調和させることで、会場全体に一体感が生まれ、ブースそのものの注目度を高める結果につながりました。

“分かりやすい”を叶えるアイデア3選

今回のご依頼のように「専門的な製品(サービス) を扱っているけれど、一般の方にも伝わる販促を作りたい」「製品も会社の強みも分かりやすく伝えたい」と考えている企業様も多いのではないでしょうか。
デザインや企画の工夫次第で、伝えたい内容はそのままに、伝わりやすくなるアイデアをご紹介します。一例として参考にしてみてください。

イラストを活用する

親しみやすさと分かりやすさを重視する場合は、イラストが効果的です。写真などを使って図解するよりも、全体を抽象的に、ポイントを強調して制作でき、難しい印象を和らげることができます。写真では表現できない製品内部や断面図なども描けるため、専門的な製品紹介とも相性がよい表現です。
イラストタッチもパキっとした明るい感じや、ふんわりとしたやさしい感じなど、希望のトンマナに合わせて調整できるため、企業カラーや業界の雰囲気に合わせて印象づけることが可能です。

「〇分で分かる」とまとめる

「伝えたいことが多すぎて、章が増えてしまう」「統一したテーマが無く、全体がバラバラしていて読む気にならない」というお悩みを抱えている方におすすめなのが、“〇分で分かる”というテーマ設定です。製品も会社のことも紹介でき、さらにパンフレットに限らず、Webサイトや映像でも使える手法です。見出しに“〇分で分かる”とつくだけで、ユーザー側のハードルが下がり、販促物を見ていただきやすくなります。
制作する側も、〇分に収めるために簡潔に整えていくため、自然と分かりやすい販促物が完成します。紹介するセクションや見出しが多くなったとしても、全体で統一感が出るのもおすすめポイントです。

“数字”をコンセプトに伝える

伝えたい強みを数字に置き換えるだけで、視覚的な分かりやすさ・伝わりやすさがアップします。「数字で見る製品名(企業名)」とテーマを設定し、パンフレットの1ページや、展示会ブースの一部分を使ってPRすることで、一種のお楽しみコンテンツとしてユーザーへ認知を広めることにつながります。第一印象として大きく書かれた数字が目に入ってくるので、デザイン的なインパクトもあり「読み疲れ」も回避させるため、販促のメリハリとして効果を発揮します。

展示会用パンフレットデザイン制作のまとめ

今回は、展示会で使用するパンフレットのデザイン制作についてご紹介いたしました。

普段の暮らしの中で目にすることのないニッチな製品だからこそ、イラストを用いることで分かりやすく親しみやすいデザインを両立させました。観音開きの形式の中で、製品の魅力や企業としての強みをコンパクトにまとめることができ、展示会ブースでの営業活動に貢献できたと思います。

JPCでは、お客様のニーズに合わせたパンフレットデザインをご提案いたします。また、パンフレットと合わせて展示会ブースデザインやWebサイト制作等もワンストップで対応可能です。パンフレット制作をご検討されている企業様は、お気軽にお問い合わせください。
詳しくは、下記のページもご覧ください。
パンフレットのデザイン制作について

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