【デザインの裏側】『料理をおしゃれにみせる』撮影方法とレシピカタログの制作
2016年4月 1日
私がディレクションとデザインを担当させていただいているお仕事に、某調理器具メーカー様の商品購入時に付属されているお料理のレシピカタログの制作があります。
商品『ノンフライオーブン』は本格的な調理が可能でありながら、デザイン性にもこだわった『おしゃれな家電』なため、インテリアにこだわりのある料理好きな20~40歳代の女性がメインターゲット層になります。
今回はそんなこだわりの詰まったレシピカタログ制作の中で『料理をおしゃれにみせる撮影方法』を中心にお話しさせていただきます。
【色合いで変わるおしゃれな料理写真】
料理の撮影で最も重要なのはフードコディネーターのセンスだと思います。デザイナーである私は誌面上のレイアウトのことや、バランスを指示させてもらいますが、料理の盛り付け方次第で、写真の仕上がりは大きく異なるからです。
たとえば、「チキン南蛮」の撮影ですが、一般的な「チキン南蛮」のイメージだとこういう盛り付けになりますが、
今回、実際に撮影したのはこちらになります。
上の写真も美味しそうですが、下の写真はより華やかで食欲をそそります。
実はこの写真の中で大きく違うのは付け合わせの色合いです。
トマトの「赤」ではなく、「紫」と「オレンジ」を差し色に入れることで、不思議と"今っぽいおしゃれなワンプレート"になりました。
ソースのかけ方、テリのバランス、レモンの位置、付け合わせの切り方...
料理の魅せ方はフードコディネーターによって異なり、今回の撮影も私自身、とても勉強になりました。
【カメラアングルで変わるおしゃれな料理写真】
カメラアングルによってもイメージはかなり異なってきます。
まず一般的に「美味しそう」な撮り方だとこうなります。
手前のメイン食材にピントを合わせた遠近感のある撮影です。ピントをスポット的に合わせることで料理のシズル感が表現できます。
しかし今回は料理を"おしゃれな生活シーンのひとコマ"として伝えられるよう、真俯瞰での撮影を提案させていただきました。
同じ料理の写真でも目的や用途、ターゲット層によって見せ方は異なってきます。
【誌面を単調に見せない様々な工夫】
レシピのカタログはどうしてもフォーマット化した単調なものになりがちですが、こうした撮影方法を織り交ぜることで、誌面にリズムをつけ、レシピを見る楽しさに繋がるよう工夫しています。
最後に、撮影のひとコマ。
小さな料理を繊細にチェックしている様子です。撮影はそれぞれのプロによって一つの作品を作り上げていく楽しさがあります。
【自社撮影スタジオ『ワンストップスタジオ』】
今回の撮影は東京のスタジオで行いましたが、弊社本社のある京都には自社撮影スタジオ『ワンストップスタジオ』もございます。白ホリゾント・ハウススタジオを併設し、静止画の撮影から、デジタルグリーンクロマキーを常設。映像+音声の同時録音にも対応した、関西随一の撮影スタジオとなっております。
カメラマン、ヘアメイク、スタイリストはもちろん、専属モデルも所属。撮影に関する全ての工程をワンストップでご提供致します。大阪、神戸、京都のお客様はもちろん、東京、首都圏のお客様も数多くご愛用頂いておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。内覧会も行っております。
詳しくは「撮影へのこだわり」、「ワンストップスタジオ」をぜひご覧ください。
ありがとうございました。