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新商品パンフレットのデザイン制作事例-3DCGを活用

新商品のパンフレットデザインにおいて、ビジュアルはとても重要な要素となりますが、製品を見せられる素材がない場合、どのように見せるかは大きな課題となります。
その際に、3DCGを活用することで、具体的な使用シーンや商品の特長を視覚的に表現して、実際の画像がない場合でも商品の魅力を効果的に伝え、顧客に強い印象を与えることができます。また、3DCGは細部までリアルに再現できるため、製品の質感や機能性を正確に伝えることができます。

このブログ記事では、新製品のパンフレットデザインについて詳しくご紹介します。今回ご紹介の建材も施工事例がない中で、掲載できる画像がなく、見せ方を検討しました。その際、3DCGを活用してビジュアルイメージを作成して、魅力的に見せることに成功しました。
特に、新商品や形状が複雑な製品を取り扱う企業様にとって、3DCGの活用は非常に有益です。

パンフレット制作を検討されている方や、新商品のビジュアルを効果的にアピールしたい方は、是非この記事を参考にご検討ください。

建材の新商品パンフレットのデザイン制作の概要

まずは、今回の新商品パンフレットのデザイン制作についての概要をご紹介いたします。

ご依頼主–大阪の建材メーカー様-

今回ご依頼をいただいたのは、大阪に本社を構える建材メーカー様です。この企業は、革新的な建材製品の提供で知られており、業界内で高い評価を得ています。彼らの製品は、住宅の基礎から屋根まで、幅広い分野で使用されており、品質と信頼性が強みです。
例年担当させていただいている総合カタログを始め、毎年さまざまプロジェクトをご依頼いただいております。

ご依頼内容 - 建材の新商品パンフレット制作 -

今回のご依頼は、お風呂場やドア周りなどに使用される樹脂枠の新商品パンフレット制作です。ターゲットは住宅建設業者やリフォーム業者の方々です。新商品の魅力を最大限に引き出し、効果的にアピールするために、パンフレットの制作をご依頼いただきました。
しかし、新商品のため、施工例がなく、どのように魅力的に見せるかが課題となりました。製品の品質や機能性をどう表現するかが重要なポイントになります。

デザイン制作時のポイント-施工例のないイメージカット-

新商品を効果的に見せるためには、高品質なイメージカットが不可欠です。
そこで、今回のパンフレットでは、リアリティのある3DCGを活用し、実際の使用イメージを視覚的に訴求することにしました。3DCGを活用することで、実際に施工をしなくても、新商品を使ったイメージカットを掲載することができます。
また、中面では、施工時の画像ではなく、製品の素材感や質感を強調したイメージカットを撮影して、モノの質感を訴求する構成にしました。

完成した誌面はこちらです。詳しい制作の流れについては、次章でご紹介してまいります。

建材の新商品パンフレットのデザイン制作の流れ

これより、新商品のパンフレットのデザイン制作の流れをご紹介します。まずは、今回のプロジェクトのキモであるメインカットとなる3DCGの制作から取り掛かりました。その後商品の質感を見せるイメージカットを撮影し、パンフレットのデザイン制作に取り掛かりました。

3DCGを活用したイメージカット制作

最初のステップとして、商品の特徴や機能を詳細にヒアリングしました。
今回の対象商品は、お風呂場のドア周りに使用される樹脂枠であり、その特長やメリットを最大限に引き出すためのビジュアルが求められました。そのため、浴室のドア枠に施工したイメージの3DCGを作成することになりました。

まず、パンフレット全体の制作を進めるグラフィックデザイナーが手書きのラフを描き、3DCGデザイナーにリクエストを伝えて、3DCGイメージをディレクションしました。

(手描きラフ)

手書きラフの段階では、部屋のレイアウトや各部分の素材感、照明の配置などを細かく指示しました。樹脂枠が設置されたバスルームの全体像を描き、どのように見えるかを伝えました。これにより、3DCGデザイナーが具体的なイメージをつかみやすくなり、より効果的な3DCGの制作が可能となります。手書きのラフを基に、3DCGデザイナーが初稿を作成しました。ラフから3DCGとして形になっていく過程を見るのは制作の楽しみの一つです。初稿の段階では、商品の形状や質感がリアルに再現され、全体の雰囲気が見えてきました。

(初稿3DCG)

この初稿では、木目調の壁材やモダンな洗面台のデザインなど、実際のインテリアに近い形で樹脂枠を表現することで、使用シーンや他の建材とのデザインのバランスをイメージしていただきやすくなります。

しかし、現在のアングルでは、樹脂枠自体が見えにくく、商品のディテールが伝わりにくいなど、調整の必要がありました。お客様に何度かご確認いただきながら、壁紙や床材の細部の調整や修正も行い、3DCGが完成しました。

(完成した3DCG)

最終的に完成した3DCGは、お風呂場の高級感あるインテリアを背景に、洗練されたデザインと高品質な素材感が伝わるビジュアルで、製品の理想的な使用シーンを具体的に描き出しており、実際に使用した完成図をイメージしていただけるようになりました。

このように3DCGは、特に新商品や施工例のない商品を効果的に見せるために非常に有効な手法です。今回のプロジェクトを通じて、3DCGの活用がいかに強力なツールであるかを再確認できました。

イメージカット撮影

中面のデザインには、製品を使用したイメージカットを取り入れました。

ヒアリングの際、このジャンルの商品でブラックの樹脂枠は珍しいと伺ったため、黒のカッコよさが伝わるイメージカットを目指しました。まず、IllustratorとPhotoshopを使用してラフを作成しました。

(イメージカットラフ)

撮影当日は、このラフに基づいて細かい微調整を行いながら進めました。黒の樹脂枠が際立つように、背景の素材や小物の配置を調整し、高級感を演出し、照明を工夫することで、樹脂枠の光沢や質感がより鮮明に映えるようにしました。

撮影は弊社の「ONE STOP STUDIO KYOTO」にて行いました。

(実際に撮影したカット)

撮影後、撮影した画像をレタッチで整え、完成させました。

レタッチでは、色調の調整や不要な反射の除去を行い、製品が最も魅力的に見えるように仕上げました。

完成したイメージカットはこちらです。

(完成カット)

黒の樹脂枠のカッコよさを強調することで、他にはない独自性を効果的にアピールすることができました。

パンフレットのデザイン制作

最後に、これらのイメージカットを活用し、パンフレット全体のデザインを仕上げました。パンフレットのレイアウトや色使いには細心の注意を払い、ターゲットに響くデザインを目指しました。
まず表紙に、3DCGで作成した高級感のあるバスルームのイメージカットを配置しました。これにより、最初に目にするお客様に製品の魅力を強くアピールすることができます。シンプルかつエレガントなデザインで、製品の高品質さを感じさせるようにしました。
内部ページでは、黒の樹脂枠を使用して実際に撮影したイメージカットを中心に配置しました。内部ページでは、製品の特長を示す図や説明文を追加し、読者にわかりやすく伝えるように工夫しました。また、黒の樹脂枠を強調するために、シンプルでクリーンなレイアウトを採用しました。

イメージカットの隣のページでは、製品の特長を示すクローズアップショットを追加し、詳細な説明を添えました。

完成したパンフレットは、こちらです。

ターゲット市場である住宅建設業者やリフォーム業者にとって、具体的な使用イメージを提供し、製品の購入意欲を高めることを目指しました。黒の樹脂枠の独自性を効果的にアピールすることで、他にはない魅力を訴求するパンフレットとなりました。

新商品パンフレットをデザインするときのポイント

今回の事例を参考に、新商品のパンフレットをデザイン制作するときのポイントをご紹介いたします。

形のない商品をいかに見せることができるか:3DCGの活用

新商品のパンフレットを制作する際、商品をいかに視覚的に訴求するかは大きな課題です。

実物の画像や、実際に使用した施工例がない場合、非常に有効なのが今回も活用した3DCGです。3DCGを使用することで、商品の特長を細部まで表現し、実際に使用するシーンをリアルに再現することができます。これにより、購入を検討している顧客に対して、商品の魅力を具体的に伝えることができます。

3DCGの活用をお勧めする製品

3DCGを活用することで、より良いビジュアルを見せることができるおすすめの製品は、下記のとおりです。

  • 建材などの商品

今回の事例のような建材などの商品は、単独ではその魅力や機能が伝わりにくいことがあります。たとえば、樹脂枠や金具などは、実際の使用シーンを見せることで初めてその価値が明確になります。3DCGを使うことで、これらの部品がどのように使用されるか、どのように他の要素と組み合わさるかを具体的に示すことができます。これにより、顧客は商品の使用方法や利便性を視覚的に理解しやすくなります。

  • 複雑な構造を持つ商品

複雑な構造を持つ商品は、実物を見てもその全貌を理解するのが難しい場合があります。しかし、3DCGを使うことで、内部の構造や動作原理を視覚的にわかりやすく説明できます。分解図や断面図を3DCGで表現することで、顧客は製品の内部構造や機能を容易に理解でき、購入判断に必要な情報を提供することができます。これにより、製品の信頼性や技術的優位性を効果的にアピールすることができます。

  • サイズが極端に大きいもしくは小さい商品

サイズが極端に大きいか小さい商品は、撮影が難しく、その魅力を伝えるのが困難です。例えば、大型の建設機械や精密な電子部品などは、実際の撮影でその特長を完全に伝えることが難しいです。3DCGを使えば、サイズに関係なく製品の詳細を正確に描写することができます。拡大図や縮小図を自由に作成できるため、顧客は製品の細部を詳細に確認することができます。

  • 角度を変えてかっこよく見せたい商品

製品をさまざまな角度から見せることで、そのデザインや機能性をより強調したい場合にも3DCGは有効です。実物の撮影では難しいアングルや視点からの映像を3DCGで自由に作成できるため、製品をより魅力的に見せることができます。特に、デザイン性を重視する製品や、美的価値をアピールしたい製品に対して、3DCGは効果的な手段となります。

新商品パンフレット制作のまとめ

今回の事例では、大阪の建材メーカー様の新商品パンフレットの制作において、3DCGを活用することで施工例がない製品を効果的に見せることができました。この手法は、同じように商品の撮影が難しい多くの企業様にとって有益な手段となることでしょう。3DCGの活用は欠かせないツールであるといえます。
JPCには、3DCG専門のデザイナーが在籍しており、専門的な知識と技術を持つスタッフが対応します。3DCGは動画だけでなく、今回のようなイメージを作成する場合にも多く活用されています。クライアント様の要望に合わせた高品質な3DCGを提供できるだけでなく、デザイン全体を一貫してサポートすることができます。

3DCGの制作について、詳しくは、下記のページもご覧ください。
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