2024.06.13
商品カタログのデザイン制作事例-インテリア製品のリブランディング
インテリアの製品カタログは、お客様に商品の魅力を伝えるための重要なツールです。商品の質感やデザインの細部を視覚的にアピールして、購入を促すことができます。しかし、絶えず変化する消費者の嗜好や市場のトレンドに適応するためには、“リブランディング”が必要になります。
リブランディングとは、既存のブランドを再構築し、その魅力や訴求力を復活させることです。その結果、従来の顧客層だけでなく、新しい顧客層にもアプローチすることができ、売上の向上につながります。効果的なリブランディングは、ブランドの新しい魅力を引き出し、市場での競争力を高めるための鍵となるのです。
このブログでは、JPCが手掛けたインテリア商品の製品カタログの制作事例をご紹介します。商品のリニューアルに伴い、ロゴを刷新し、これまでのイメージを一新した製品カタログを作成しました。リブランディングに興味がある方や、インテリア業界での広告事例をお探しの方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
インテリア製品のカタログ制作事例の概要
まずは、今回ご紹介する制作事例の概要をお伝えします。
ご依頼主- 兵庫県の内装材メーカー様 –
ご依頼いただきましたのは、兵庫県に本社を構える内装材メーカー様です。この企業様は、床材や壁材といった内装材から、カーペットやカーテンなどのインテリア製品まで、幅広く製造・販売されています。その多様なラインナップは、建築業者に販売するB to B向けの製品に加え、一般の方がご自宅で使われるB to C向けのアイテムも展開しており、住まいの快適さと美しさを追求するお客様に大変人気があります。
これまでにも、多岐にわたるご依頼をいただき、見本帳や製品カタログの制作をはじめとするさまざまなプロジェクトでお付き合いをさせていただいております。
ご依頼内容 – B to C アイテムのリブランディング –
今回ご紹介する商品は、B to C向けの商材で、一般の方がセルフリフォームの際に使用する床タイルです。今回、新色が登場してリニューアルされるのに合わせ、販促ビジュアルも一新したいとのご要望をいただき、さまざまな制作物のご依頼を承りました。主な制作物は、以下の通りです。
- 商品カタログ(A5サイズ、20ページ)
- ロゴの作成
- 特設WEBサイト
- WEB広告用バナー(広告運用も含む)
カタログの作成をメインとして、ブランドの新しいロゴのデザイン、特設WEBサイトの構築を行います。さらに、WEB広告用のバナー作成と、これらを効果的に配信するための広告運用もご依頼いただきました。リブランディングを行ってブランドを一新することで、既存商品からのリニューアルを強くアピールして、商品の認知拡大を目指します。
デザイン制作時のポイント
‐ターゲットに合わせたデザインと伝えたいこと‐
今回ご紹介する「セルフリフォーム用の床タイル」のターゲットは、インテリアやDIYに興味関心のある30~50代の女性です。この層は、自宅のインテリアに興味関心が高く、セルフリフォームを楽しむ方も多くいらっしゃいます。そのため、広告もビジュアルにこだわり、美意識の高いターゲット層にしっかりと届く、洗練されたおしゃれな雰囲気を出したいとご希望されました。
また、おしゃれな雰囲気を伝えるのはもちろんのこと、「簡単な施工と取り外しのしやすさ」という商品特徴と、リニューアルによって色やデザインのバリエーションが大幅に増え、豊富なラインナップが揃ったこともしっかり訴求したいとのことでした。
内容構成にあたっては、ビジュアルに重きを置くもの、商品の詳細を伝えるものなど、カタログとWEBサイトそれぞれの媒体の特性にあわせて掲載内容を工夫しました。商品カタログでは、美しいビジュアル写真をふんだんに使って商品の魅力を引き立てる一方、WEBサイトでは、カタログに載せきれなかった詳細情報を詳しく掲載し、使用方法や施工の手順なども詳しく紹介する内容にしています。
これらの媒体を効果的に活用することで、印象的に商品の魅力を伝えるものと商品の特徴やメリットなど細かな説明を漏れなく伝えるものを使い分け、新たな認知拡大と販売促進を目指します。
完成したカタログはこちらです。次章より、詳しい制作の流れをご紹介していきます。
リブランディングを伴うカタログデザイン制作の流れ
ここからは、実際のデザイン制作の流れに沿ってご紹介します。まず、カタログのコンセプト立案からスタートし、ターゲット層に響くデザインを目指しました。その後、ロゴの作成やカタログ全体のレイアウトを決定し、最終的なデザインを仕上げていきました。各ステップでの細かな工夫と調整を重ね、ブランドの新しいイメージを確立するためのプロセスを具体的に説明します。
カタログのデザインとロゴの作成
まず、カタログの制作からスタートしました。
カタログは、ターゲット層であるインテリアやDIYに興味を持つ30~50代の女性に魅力的に感じてもらえるように、文字を少なくし、写真を大きく見せるビジュアルブックのような紙面を目指しました。紙面が単調にならないように、写真の大きさや配置にメリハリをつけ、視覚的に魅力的なデザインを意識しました。ページごとに異なるレイアウトを採用し、読み手が飽きないような工夫を凝らし、持ち帰りたくなるような、おしゃれで洗練されたパンフレットを目指しました。
また、カタログのデザインに合わせて、ロゴの制作も進めました。
リブランディングにおいて、ロゴの制作はとても重要な役割を果たします。ロゴは、ブランドの顔とも言える存在で、新しいブランドのアイデンティティを視覚的に表現する重要な要素です。
制作したロゴは、こちらです。
ターゲット層好みのトレンドに合わせて、ロゴも洗練されたイメージを重視し、シンプルでスッキリとしたモダンなデザインを採用しました。このように、カタログとロゴのデザインを統一することで、ブランドの新しいアイデンティティを、消費者に対して一貫して伝えることができます。
統一感のあるデザインは、消費者に強い印象を与え、ブランドの信頼性を高めるだけでなく、商品の魅力をより効果的に伝えます。そして、消費者との感情的なつながりを深め、ブランドのロイヤルティを向上させることに繋がります。
色にこだわったカタログの印刷
先方確認や修正を経て、カタログのデザインが仕上がりました。シンプルで洗練されたデザインと大きな写真を掲載したカタログは、新しくなった商品を伝えるツールとして、ブランド全体のイメージ向上にもつながっています。商品そのものの良さだけでなく、イメージや世界観を伝えることで、実際に使ってみたい!自分の部屋もこの商品を使っておしゃれにしたい!という読者の購買意欲を高めることに貢献します。
校了した後は、通常は印刷をして納品となりますが、今回の商品は「色や柄」が特に重要な要素となるため、印刷の工程で、色校正を行いました。
色校正とは、印刷物の色が正しく再現されているかどうかを確認する作業です。印刷前に試し刷りを行い、その色合いや品質をチェックします。
印刷されたものと、実物の商品とで色の見え方に違いがないかを確認し、少しでも違いがある場合には画像の色味や明るさを調整し、できるだけ実物の商品と差が出ないように対応します。今回は、印刷会社での立ち会いも実施し、クライアント様も、現場で直接品質をチェックされました。この徹底したプロセスにより、イメージ通りの色によるカタログをご納品することができました。
「色や柄」など見た目が購入の大きな決め手となる商品にとっては、信頼に関わる非常に重要な工程となります。
特設WEBサイトへの展開とWEB広告配信
カタログが完成すると、次にWEBの制作を行いました。WEBサイトは、シンプルで洗練されたイメージをそのまま引き継ぎつつ、カタログでは掲載しきれなかった詳細情報や追加のビジュアルを補完する構成になっています。商品の特徴や使用方法、カラーバリエーションなどを詳しく紹介しました。
また、WEB広告用のバナーも一式で作成しました。これらのバナーは、広告からの流入でも、カタログからの流入でも、一貫した世界観を崩さないようにデザインされています。統一感のあるデザインに仕上げることで、ブランドイメージを強化し、ユーザーに安心感と信頼感を与えることができます。
最初の提案から約半年以上という長い期間をかけての制作となりましたが、その結果、どの制作物も細部までこだわりが詰まった高品質なものに仕上がったと自負しています。ブランドのイメージを刷新する「リブランディング」を行いましたが、全てを一貫して同じデザイナーが対応しましたので、カタログ、ロゴ、WEBサイト、WEB広告用バナーと、すべての制作物において統一感のあるデザインで仕上げ、一貫したブランドイメージを提供することができました。
その後、お客様からは、順調に商品の売り上げを伸ばしていると聞いており、今後の展開も期待しています。
リブランディングを伴うカタログを制作するときの制作会社の選び方
ここまでご説明してきた通り、インテリアの製品カタログは、商品の魅力を伝えるための重要なツールです。カタログの制作にあたって適切な制作会社を選ぶことは、カタログの品質や効果に直結します。
ここでは、リブランディングを伴うインテリアのカタログ制作をする際に、適切な制作会社を選ぶためのポイントをお伝えします。
ターゲットにマッチしたデザインができる会社を選ぶ
リブランディングにおいて、カタログのデザインはターゲット層の心を掴むための重要な要素の一つです。ターゲットにマッチしたデザインを提供できる制作会社を選ぶことは、リブランディングの成功を左右します。
まず制作会社がターゲット層を深く理解していることが大前提です。例えば、今回のようにインテリアやDIYに興味を持つ30~50代の女性をターゲットにしている場合、この層がどのようなデザインやビジュアルに魅力を感じるのかを的確に把握する必要があります。その年代・性別のスタッフが活躍しているとさらに良いですよね。そして、制作会社の制作実績などを見て、イメージに近いデザインを提供してくれそうな会社かどうか、確認しましょう。
JPCでは、B to C から B to Bまでさまざまな製品のカタログの制作実績があり、女性から男性、お子様からご年配の方まで幅広い世代をターゲットにした制作が可能です。
詳しくは、こちらの制作実績のページをご覧ください。
印刷にこだわることができる制作会社を選ぶ
上記でご紹介したように、カタログの印刷品質も、商品のイメージを左右する重要な要素です。
そのため、制作会社を選ぶ際には、印刷にこだわることができるかどうかを確認することも重要です。今回のような色校正の対応ができるかは、是非確認していただきたいポイントです。ネットプリントなどで印刷をする場合、費用を安く抑えることができますが、その分印刷の質を保証することができかねます。重要なカタログの印刷は、丁寧に確認をしながら印刷を進めましょう。印刷する部数によっては、そこまで費用に差が出ない場合もあります。
また、印刷の世界は奥深いので、高品質な紙やインクにもこだわることができ、質感や色彩にこだわったカタログを仕上げることも可能です。
JPCでは、印刷に詳しい専門のスタッフもおり、お客様のご要望をお伺いし実現できるよう、しっかりサポートさせていただきます。
インテリアのカタログ制作事例のまとめ
今回ご紹介した事例は、B to C向け商材のリブランディングプロジェクトでした。リブランディングに伴うカタログ制作において、ターゲット層にマッチしたデザインの重要性、統一感のあるブランドイメージの確立、そして高品質な印刷にこだわることの重要性をお伝えしました。
これからリブランディングを検討されている方は、ぜひ今回の事例を参考に、制作を進めて下さい。
JPCでは、多岐にわたる制作実績と専門スタッフのサポートにより、お客様のご要望に応じた高品質なカタログの制作をお手伝いいたします。まずはお気軽に、こちらよりお問い合わせ下さい。