2015.12.15
【デザインの裏側】総合カタログ制作における「商品撮影」について
こんにちはデザイナーのKOFUです。
今回はクライアントK社様の総合カタログ制作時の「撮影」についてお話させて頂きます。
この総合カタログは毎年年初に開かれる展示会用として、1年に1回制作を実施。
床や壁に使用するセラミックタイルを中心に掲載した総合カタログです。
K社の本社は大阪ですが、仕事の発注は商品開発のある東京からご依頼を頂いております。
JPCでは東京営業所がございますのでお会いして打ち合わせすることもできますし、直接制作部門のある京都本社スタッフとやり取りして頂くことも可能です。
今回はレイアウトの校正等はメールを使ってPDFや電話でやり取りを行いました。東京–京都間はもちろん、遠方とのやりとりでもスムーズに進行することが可能です。
「商品撮影」には当社の映像×スチール複合型スタジオ「ワンストップスタジオ」を使用。
商品の俯瞰撮影とイメージ撮影を2F小型スタジオで行いました。
※このスタジオについては、http://www.1stop-studio.jp/でご確認ください。
俯瞰の商品撮影
「俯瞰撮影」では、タイルの色や模様が忠実に出るように撮影し、「イメージ撮影」では、タイル表面の凹凸感や艶あり、艶なしの違いがしっかり伝わるように撮影を行います。
色々なタイルを撮影してきましたが、俯瞰撮影で難しいのは「艶のある白いタイル」。それは、タイルの表面にカメラレンズ・三脚・ライトなど色々な物が写り込んでくるのでそれを消すのに苦労しています。
さらにこの俯瞰撮影した画像は、後に施工実績例の合成画像としても使用するので、出来るだけ天地左右に陰影が出ないようにフラットにすることもとても重要です。真正面から撮影するだけなので一見簡単そうに思われることもありますが、実はかなりのテクニックが必要になってくるのです。
商品イメージ撮影
「イメージ撮影」は私の場合、昔からの手法ですが撮影の前に手描きのスケッチを描きます。
最近では3D制作ソフトで撮影用のシュミレーションを行い、置き方を考えた上で撮影を行っています。
例えばこんな感じです。
大型のもので900×900×10mm位のタイルで、これがかなりの重量です。
これを何枚も重ねたりすると少し動かすだけでも大変なので、出来るだけ時間効率良くセットするため、こういった手法でイメージを考えています。
あとは、タイル表面の凹凸感や艶あり艶なしタイルの違いをしっかり表現するために、実際にセットしてライトを様々な位置に配置して調整しながらライティングを作り上げていきます。
今はモニタで雰囲気(出来上がり)の確認がすぐに出来るので、昔行っていた様なポラロイドでのチェックと比べると、よりスムーズにクライアント様の要望にイメージを近づけて行くことができるようになりました。
今回は俯瞰撮影を1日84カットでイメージ撮影を2日で14カット撮影しました。
この後データでのタイルの微妙な色調整をしてレイアウトしていきます。
今回は、別の手法でもイメージ画像を制作しました。
先程説明したシミュレーションではなく、実際に撮影した俯瞰写真を3Dソフトに取り込んで、イメージ画像を制作しました。
このような感じで、いろいろな手法でイメージ画像を制作、レイアウトを行って総合カタログを完成させていきます。
以上、ここまで読んでいただいてありがとうございました。