2025.03.31
SNS動画のサイズ一覧【2025年最新版】映像制作から投稿のポイントまで解説

いまや、各企業がSNSを活用してプロモーションを行うことが当たり前となりました。しかし、SNS運用は簡単そうに見えて、意外と難しいと感じている方もいるのではないでしょうか。たとえば、SNSに動画を投稿してみたものの映像が見切れてしまったり、縦横比が崩れてしまったりと、苦戦した経験がある方も多いでしょう。
SNSは媒体ごとに適切な動画サイズやアスペクト比が存在するため、それにあわせて編集する必要がありますが、知らないまま投稿してしまうと、効果的な情報発信ができない可能性も。
この記事では、主要なSNSの動画サイズを一覧表で紹介します。映像制作のコツや投稿時の注意点もあわせて解説しますので、効果的なSNS運用を目指す方はぜひ参考にしてください。
動画のサイズを表す単位
動画の“サイズ”といっても、具体的に何を指しているのかご存じでしょうか。実は、動画サイズを示す指標は一つではなく、大きく分けて以下の3つがあります。
- 解像度(ピクセル数)
- アスペクト比(縦横比)
- 容量(ファイルサイズ)
これらはそれぞれ異なる側面から動画の特性を示しています。どの指標もSNS投稿や映像制作を行う際に重要となるため、しっかりと理解しておきましょう。
解像度(ピクセル数)
解像度とは、一定面積あたりに含まれるピクセル(画素)の密度によって、画像や動画の鮮明さを示す指標のこと。一般的には、1インチ(2.54cm)あたりの画素数で定義されます。
ピクセル(画素)とは
デジタルの動画・画像を構成している小さな点のこと。画素数が多ければ多いほど、画像・動画は鮮明になる。
たとえば、動画の推奨解像度が「1,200×1,200」とされている場合、縦横のピクセル数がそれぞれ1,200となるようなサイズの動画を用意しなければなりません。これより解像度が低い動画では、画質が粗くなり、見栄えを損ねてしまう可能性があります。
アスペクト比(縦横比)

アスペクト比とは、動画や画像の縦横の比率のこと。たとえば、先述した推奨解像度「1,200×1,200」の動画は、アスペクト比「1:1」に該当します。
一般的に、横型の動画は「16:9」、縦型の動画は「9:16」が適切なアスペクト比とされています。この比率から外れる場合、意図しない余白が生じたり、重要な部分が見切れたりする可能性があるため、注意が必要です。
容量(ファイルサイズ)
動画のデータ容量も、サイズの一種です。たとえば、「動画サイズが大きすぎてアップロードできない」という場合、それは動画のデータ容量が大きすぎることを意味しています。
近年では、各SNSが大容量の動画に対応しているケースも増えてきました。ただし、プラットフォームによって上限が異なるため、アップロード時には注意が必要です。
SNSごとの動画サイズ一覧
動画サイズの定義がわかったところで、主要なSNSごとの動画サイズについて見ていきましょう。
- YouTube
- TikTok
- X(旧Twitter)
- LINE
それぞれのSNSに適した動画サイズを、一覧表でわかりやすく紹介します。

YouTubeは代表的な動画投稿プラットフォームの一つで、日本国内だけでも月間アクティブユーザーが7,000万人を超えるといわれています。他のSNS媒体と異なり、コンテンツの質が優れていれば、長尺の動画でも視聴されやすい点が大きな特徴です。
YouTubeでは、パソコンでの標準アスペクト比は「16:9」とされています。推奨される解像度は以下のとおりです。
解像度 | 画素数 |
---|---|
4,320p(8K) | 7,680px × 4,320px |
2,160p(4K) | 3,840px × 2,160px |
1,440p(2K) | 2,560px × 1,440px |
1,080p(HD) | 1,920px × 1,080px |
720p(HD) | 1,280px × 720px |
480p(SD) | 854px × 480px |
360p(SD) | 640px × 360px |
240p(SD) | 426px × 240px |
スマートフォン向けのYouTubeアプリでは、動画サイズに応じてプレーヤーサイズが自動調整される仕組みになっています。ただし、意図しない見切れを防ぐためには、標準的な「16:9」のアスペクト比で作成しておくのが無難でしょう。
また、最大60秒の縦型ショート動画を投稿できるYouTubeショートでは、推奨されるアスペクト比は「9:16」とされています。

Instagramはフォトジェニックな投稿、いわゆる「映え」が重視されるSNSです。動画は、投稿から24時間で自動的に消える「Instagramストーリーズ」や、削除するまで公開が続く「Instagramリール」として投稿できます。
【Instagramストーリーズ】
推奨アスペクト比 | 9:16 |
最大ファイルサイズ | 4GB |
推奨解像度 | 1,080px × 1,920px |
【Instagramリール】
アスペクト比 | 1.91:1〜9:16 |
解像度 | 720px以上 |
「Instagramストーリーズ」や「Instagramリール」で、スマートフォンに全画面表示されるフォーマットを最大限に活かしたい場合は、アスペクト比「9:16」を意識するといいでしょう。

Facebookは実名登録が特徴のSNSです。職歴・勤務先などの情報が登録されているため、ターゲティングがしやすく、BtoBビジネスとの相性がいいともいわれています。動画サイズの規定は次のとおりです。
推奨される動画サイズ | 1,280px × 720px |
最小幅 | 1,200px |
アスペクト比 | 16:9~9:16 |
最大ファイルサイズ | 10GB |
動画の長さ | 最長240分 |
TikTok

TikTokは10代〜20代の利用者が多いSNSで、縦型動画に特化している点が大きな特徴です。広告にあわせて、以下の動画サイズで投稿するのがおすすめです。
アスペクト比 | 9:16 |
動画解像度 | 720px × 1,280px |
TikTokといえば、短い動画が投稿されるイメージを持つ方も多いかもしれません。しかし実際には、アップロード可能な動画の長さは最長で60分となっています。
X(旧Twitter)

X(旧Twitter)は、非常に拡散力に優れたSNSです。テキストを中心としたコンテンツが特徴ですが、画像や動画も投稿可能で、幅広い形式に対応しています。
推奨動画解像度 | 1280px × 720px(横長) 720px × 1280px(縦長) 720px × 720px(正方形) |
推奨アスペクト比 | 16:9(横長または縦長) 1:1(正方形) |
なお、動画の再生時間は、0.5秒~140秒の範囲内が推奨されています。この範囲を超えると閲覧者の離脱率が高まる可能性があるため、注意が必要です。
LINE

連絡手段として多くの人に利用されているLINEですが、LINE VOOM(旧タイムライン)を活用して動画を投稿できます。LINE VOOMは、スマートフォンの縦画面に最適化されたショート動画サービスとして注目されています。
推奨アスペクト比 | 16:9 |
動画の長さ | 60秒以内 |
参考:再生されるために、押さえておきたい基本のキ|VOOM Creators
10秒以内の動画は再生されにくい傾向があるため、30秒~60秒程度の長さにまとめることが推奨されています。
【目的別】SNS媒体と動画尺の決め方
それぞれのSNSは動画の規定だけでなく、ユーザー層にも違いがあります。そのため、SNSを活用する目的にあわせて、適切な媒体を選ぶことが重要です。
さらに、SNSごとに好まれる動画の長さ(動画尺)も異なります。以下は、目的の例です。
- ストーリー性のあるコンテンツを見てもらいたい
- 認知度を向上したい
- BtoB商材をアピールしたい
- 女性・若年層に訴求したい
ここからは、目的に応じたSNS媒体の選び方と動画尺の決め方について、具体例を交えながら確認していきましょう。
ストーリー性のあるコンテンツを見てもらいたい
ストーリー性のあるコンテンツを見てもらいたい場合は、一定の動画尺が必要です。しかし、フロー性が高い「X(旧Twitter)」や「Instagramストーリーズ」では、多くのコンテンツが次々と流れるため、ストーリー性のある動画として認識されにくいことがあります。
ストーリー性を重視する動画は、「YouTube」への投稿がおすすめです。優れた内容であれば、長尺動画でも視聴されやすいことに加え、チャンネル登録を通じて新しいコンテンツを投稿した際には、プッシュ通知で知らせることが可能です。
認知度を向上したい
SNS動画を活用して商品やサービスの認知度を高めたい場合には、拡散性に優れた「X(旧Twitter)」や「TikTok」が適しています。魅力的な動画であれば、ユーザーが自発的に拡散したり、SNSアルゴリズムによって優先的に表示されたりします。
15秒程度の短くキャッチーな動画は、「YouTubeショート」で話題になる可能性があります。また、利用者数が多く、幅広い属性のユーザーにリーチできる「LINE VOOM」を活用するのも効果的でしょう。
認知度を向上させたい場合は、バイラルマーケティングが期待できるSNSを選ぶことを意識してみてください。
バイラルマーケティングとは
シェア機能を利用して、不特定多数に情報を広めるマーケティング手法。

BtoB商材をアピールしたい
BtoB商材をアピールしたい場合は、ビジネスパーソンや経営者の利用者が多いとされる「Facebook」を活用してみてください。
Facebookの投稿面は、他のSNSに比べてコンテンツ数が少なく、比較的落ち着いた雰囲気があります。ユーザーも次々と新しい情報を流し見するというよりは、役立つ情報を探す傾向が強いため、長尺の動画であっても冒頭部分で引き込むことができれば、最後まで視聴される可能性が高いでしょう。
女性・若年層に訴求したい
女性や若年層に訴求したい場合には、これらの層に人気がある「Instagram」や「TikTok」を活用するのがおすすめです。どちらか一つのSNSに限定せず、複数のプラットフォームに投稿することで、リーチの可能性をさらに広げられます。
若年層の中には、「Instagramは使っているけれど、ストーリーズしか見ない」というユーザーも少なくありません。そのため、リールとストーリーズの両方に投稿することで、より多くの視聴者にアプローチできるでしょう。
効果的なSNS用動画を制作・投稿する5つのポイント
効果的なSNS用動画を制作・投稿するポイントとしては、次の5つが挙げられます。
- アスペクト比には特に注意する
- SNSごとの視聴者層を意識する
- 尺は短いほうが望ましい
- テロップも活用する
- SNSに精通した映像制作会社に依頼する
効果的にプロモーションするためにも、これらのポイントはぜひ意識してみてください。それぞれのポイントについて、詳しく見ていきましょう。
1.アスペクト比には特に注意する
まず、動画の「アスペクト比」には特に注意が必要です。アスペクト比が崩れると、動画が見切れてしまい、それだけでユーザーから敬遠される原因になりかねません。
基本的には、スマートフォン画面に適した「16:9(横型)」や「9:16(縦型)」の比率で作成するといいでしょう。これにより、ユーザーにとって見やすい動画が提供できます。
2.SNSごとの視聴者層を意識する
先述のとおり、SNSごとに視聴者層には違いがあり、それぞれで好まれるコンテンツも異なります。たとえば、X(旧Twitter)やTikTokで「面白い」と話題になる動画が、Facebookでは「騒々しい」などと評されるケースも珍しくありません。
そのため、投稿するSNSを事前に選定し、各プラットフォームのユーザー層にあわせた動画を制作することが重要です。適切なコンテンツを提供することで、より高い反応を得られるでしょう。
3.尺は短いほうが望ましい
動画配信プラットフォームである「YouTube」では、長尺動画が視聴されるケースも多いものの、その他のSNSでは、基本的に短尺動画のほうがユーザーに好まれる傾向があります。
スキマ時間であっても視聴してもらえるよう、15秒~30秒、長くても90秒程度の尺に収めることを意識するといいでしょう。適切な長さに調整することで、より多くの視聴者に動画を見てもらいやすくなります。
4.テロップも活用する

動画をクリックすると音声付きで再生される一方、タイムライン(投稿面)では無音で再生される仕様のSNSも少なくありません。また、電車などの公共の場でSNSを利用している場合、音が出ないように設定しているユーザーも多いでしょう。
そのため、無音でも内容が伝わるように、SNS用の動画にはテロップ(字幕)を入れることをおすすめします。さらに、テロップに動きを加えたモーショングラフィックスを活用することで、視覚的な演出だけでもユーザーの目を惹きつける効果が期待できます。
モーショングラフィックスとは
グラフィックス(文字・イラスト・グラフなど)を動かすアニメーション技法。
5.SNSに精通した映像制作会社に依頼する
SNS用の短い動画であれば、「社内で作れるのでは」と考える方もいるかもしれません。たしかに、動画編集ソフトを使えば、短尺動画を自作することは可能です。しかし、昨今はハイクオリティなコンテンツが溢れているため、目の肥えたユーザーから「見にくい動画」だと感じられるリスクも否定できません。
視聴者を惹きつける動画を作りたい場合には、短尺であってもSNSに精通した映像制作会社に依頼するのがおすすめです。プロの力を借りることで、より効果的な動画を制作できるでしょう。
SNS用動画の制作費用相場
SNS用動画の制作費用は、動画の尺や使用する技術によって大きく変わります。最低限の要素だけを盛り込んだシンプルな動画であれば、30万円からが相場です。一方、アニメーションやナレーションを加えた、より作り込んだ動画の場合は、50万円以上になることが一般的でしょう。
また、SNS用の動画を制作する際は、1本のみでなく、複数のパターンをまとめて作るケースも多いです。このような場合には、まとめ撮りに対応した映像制作会社に依頼することで、1本あたりの制作費用を抑えられます。
SNS動画の制作事例
それでは最後に、JPCが制作したSNS動画の制作事例をご紹介します。
- 商品PR映像【Instagram】
- ブランディング映像【Instagram】
- 縦型ショート映像【Tiktok・YouTubeショート】
商品PR映像【Instagram】
こちらは商品PRのInstagram動画です。
Instagram投稿用の縦型動画として、製品説明動画を制作しました。開梱から設置までの手順を、視聴者にとってわかりやすく伝えることを重視し、短尺ながらテンポのいい構成に仕上げています。
企画構成からモデルの手配、撮影、グラフィックデザイン、編集まで、JPCがワンストップで対応しました。効率的かつ高品質な制作プロセスにより、クライアントの要望を形にしています。
ブランディング映像【Instagram】
こちらはブランディングを目的にしたInstagram動画です。
SNSでも目を引く映像表現を目指し、ドローン「Inspire2」を使用した空撮映像を取り入れました。ダイナミックで洗練された映像が、視聴者の興味を引きつけます。
InstagramでのSNS運用、Webサイト制作、映像制作まで、JPCがワンストップでプロモーションを手がけました。一貫性のあるブランディングを実現することで、クライアントのメッセージを効果的に発信しています。
縦型ショート映像【Tiktok・YouTubeショート】
こちらは学校紹介用に制作した、Tiktok・YouTubeショート用の縦型動画です。
高校生に特化したプロモーション動画として、若年層に親和性の高い縦型ショート形式で制作した事例です。動きのある映像表現を実現するため、撮影にはiPhoneを活用しました。
さらに、TikTok広告やYouTubeショート広告としても展開し、多くの視聴者にリーチすることでプロモーション効果を加速させています。
まとめ
各SNSには、それぞれ適した動画サイズが定められていますが、基本的に横型は「16:9」、縦型は「9:16」のアスペクト比で制作することで、画面から見切れてしまうリスクを避けられます。SNS動画はスマートフォンでの閲覧が主流であるため、これらのサイズを意識して制作することが重要です。
しかし、サイズが適しているだけでは十分ではありません。SNS動画でユーザーを惹きつけるためには、内容そのものが視聴者にとって魅力的であることが不可欠です。ハイクオリティなコンテンツを目指し、視覚的にも訴求力のある映像を制作することで、効果的なプロモーションが実現します。
JPCは、SNS用動画の制作に豊富な実績を持ち、SNSアカウント運用やSNS広告運用のサポートも行っています。企画から制作、運用までワンストップで対応可能ですので、SNS動画に関するお悩みをお持ちの方は、ぜひお気軽にJPCへご相談ください。