2019.07.19
動画における、RAW撮影とLog撮影について
動画におけるRAW撮影とは
まず、動画におけるRAW撮影ですが、もともとはデジタル一眼レフなどにおける静止画の概念です。
RAWデータは、視覚化される前の状態で、とにかく多くの光、色、階調の情報を持っているデータのことです。
なのでカラーグレーディング時に、色を調整できる幅が大きく、画像も荒れにくいです。
静止画の場合、Adobe PhotoshopなどでRAWデータを読み込み、擬似的に可視化して、色を調整し、現像することで、はじめて静止画データとなります。
映像でも最近ではAdobe Premiereや、AfterEffectsでもRAWデータを直接読み込み、編集することができるようになりました。これはメタデータを元に、ソフトが勝手に可視化してくれるからです。
このRAWデータ、莫大な情報を持っているため、その分容量が重く、負荷も大きいため、編集機器のスペックに大きく左右されます。
Log撮影とは
そこで登場したのがLogという概念です。
SONYでは『S-Log』、Canonでは『C-Log』、DJI社のドローンInspireなどでは『D-Log』と、それぞれの会社で微妙にちがいがあるものの、各社このLogを採用しています。
ではLogとは、どういうものなのか。
普通の映像データの場合、黒から白まで均等に階調が割り当てられていますが、Logで収録した場合、中間色の階調を減らす分、黒落ちしやすい、または白飛びしやすい領域に、多く階調を割り当て、情報を多く残すことができます。
これによって、同一画面上で暗い部分と明るい部分の差が激しい場合でも、黒落ち、白飛びをある程度抑えてくれます。
Logでの撮影はカラーグレーディングすることを前提としているため、撮った素材のままでは全体的にぼんやり、ポワッとしています。
また、ISO感度の縛りがある場合もあるので、撮影状況によっては使用が難しい場合もあります。
RAW撮影とLog撮影の使い分け
では実際の映像制作の現場では、RAWとLogをどう使い分けるのでしょうか。
RAW撮影は圧倒的な色情報を持つ反面、データ容量が非常に大きく、撮影・編集ともに高スペックな機材が求められます。そのためCM・ブランディング映像など、カラーグレーディングに十分な時間と予算をかけられる案件に向いています。
一方Log撮影は、RAWほどの情報量はないものの、通常撮影に比べて広いダイナミックレンジを確保でき、データも比較的軽量です。企業紹介動画やプロモーション映像など、撮影カット数が多く効率的なワークフローが求められる案件では、Logの方が現実的な選択肢となります。
どちらの方式を選ぶかは、映像の用途・予算・編集にかけられる工数によって変わるため、撮影前の段階で制作会社と相談しておくことが重要です。
JPCのRAW・Log撮影対応機材
JPC所有の機材「RED RAVEN」はRAW、「SONY FS-7」ではS-Logでの撮影が可能です。
RED RAVENは4.5K・RAW収録に対応しており、高品質なカラーグレーディングが求められるCMやブランディング映像で活躍します。SONY FS-7はS-Log2/S-Log3に対応し、Super 35mmセンサーによる美しいボケ味と機動力を兼ね備えているため、インタビュー映像や企業紹介動画など幅広い案件で使用しています。
案件の目的や仕上がりのイメージに合わせて最適な撮影方式・機材をご提案しますので、お気軽にご相談ください。