2025.01.30
新製品の店頭ポスターデザイン制作事例-新製品飲料のブランド世界観をPR

ポスター広告は、店頭で消費者が新製品やキャンペーン情報に触れる最初のきっかけとなる重要なプロモーションツールです。大きなビジュアルやコピーを用いることで製品イメージを瞬時に伝えられるほか、ブランドの世界観を効果的に表現するツールでもあります。POPなどと組み合わせて統一感のある売り場づくりを行うことで、通りがかる方々の目に留まりやすいだけでなく、製品への関心を高め「手に取ってみよう」という購買行動に繋げる力があることが大きな特徴です。
今回は、店頭で使用するポスターの制作事例をご紹介いたします。東北産ブランド米を使用した新製品玄米茶を店頭でPRするために、世界観を重視したデザインに仕上げ、統一したデザインでレールPOPも制作いたしました。店頭での新製品販促をご検討の方は、ぜひこの記事を最後まで読んで、ご参考になさってください。
目次
ポスターデザイン制作事例の概要
まずは、今回ご紹介する制作事例の概要をお伝えします。
ご依頼主-東京の飲料メーカー様-
今回の案件は、東京都渋谷区に本社を構える飲料メーカー様からのご依頼いただきました。
この企業様は、日本全国で愛されているお茶を主力製品として販売し、コーヒー部門のブランドも展開されています。 これまでも、コーヒー部門のブランドをはじめとするあらゆる販促物をご依頼いただき、店頭販促からWebサイト制作まで、多くのプロジェクトでお付き合いさせていただいております。
ご依頼内容 -新製品玄米茶のポスター・レールPOP-
今回、新たに東北産ブランド米を活用した玄米茶を発売するにあたり、その魅力を消費者に伝えるための店頭ポスターとレールPOP制作のご相談をいただきました。
「繋がる東北」「絆」をテーマに、東北6県のブランド米を使用していること、そしてペットボトルのキャップ内に粉末が入っており消費者が振って玄米茶を完成させるというのが新製品の特長です。
クライアント様からは、東北産のブランド米の魅力や「地域性」を訴求するために、製品の背景や特徴が伝わりやすいデザインをご希望いただきました。さらにすべての販促ツールのトンマナ(トーン&マナー)を統一し、ブランドイメージを一貫性のある形で表現することも必須ポイントでした。
デザイン制作時のポイント-東北6県のコンセプトが伝わるビジュアル-
今回の制作で特にこだわったのは、東北産ブランド米ならではの地域性が伝わるビジュアルです。「米」、東北6県の「祭り」、背景の「地図」を融合させることで、東北の風土や文化が自然と想起されるデザインを目指しました。全体が渋いトーンになりすぎないよう、それぞれの祭りのもつ特色を華やかで楽しげに描き、お米のイラストと掛け合わせて、「繋がる東北」「絆」とのリンクを視覚的に演出しています。
また、玄米茶を振って混ぜる製品特徴をわかりやすく伝えるキャッチコピーを配置し、メインコピーのフォントも力強い和を感じさせるもので全体の雰囲気づくりを行いました。
店頭ポスターデザイン制作の流れ
まずはポスターとなるキービジュアルをご提案し、レールPOPへ展開していきました。デザインは地図や祭りのイラストを組み合わせ、東北6県の繋がりもアピールしています。次節より詳しくお伝えいたします。
キービジュアルデザイン制作
クライアント様のご要望を踏まえて、初回のデザイン提案では、レイアウトやコピーなどが異なる2パターンをご提示しました。それぞれ「東北」の文字と大きな地図イラストがあしらわれたデザインとしています。

祭りのイラストについては、東北6県それぞれの地域が誇るブランド米の取り扱いとセットでデザインを構成しました。
祭りのにぎやかな雰囲気を活かしながら、「地域と繋がる」イメージを全面に打ち出すことで、製品名である「絆」という言葉と親和性の高いデザインに仕上げました。新製品を手に取ったときに、消費者が東北の風土と文化を想起し、製品の背景にあるストーリーを感じられるような見せ方を意識した点も大きな特徴です。
また、ポスターの背景色は製品色に近い和紙風のベージュトーンにすることで、東北の文化やお米の素朴で温かい印象を消費者へ伝えられるよう配慮しました。
クライアント様に2案をご検討いただき、B案の方が採用されました。
その後はカラーリングをメインに、配置や「振って飲む」という訴求をイラストで取り入れる等ブラッシュアップを重ねていきます。

A3ポスターとレールPOPデザイン
最終的に完成したポスターデザインと、展開したレールPOPがこちらです。

店頭販促では、消費者が実際に製品を手に取る「最初のきっかけ」をどれだけスムーズに演出できるかが重要です。そのため、ポスターには大きく製品写真をレイアウトし、玄米茶ボトルのロゴやキャップに注目が集まるようデザインしています。同時に、東北6県のお祭りビジュアルに囲まれたインパクトのあるデザインで、ほか製品との差別化を図り製品特徴をPRしています。
ポスターだけでなく、レールPOPについてもデザインを統一し、視認性とブランドイメージの一貫性を重視しました。レールPOPでは「振ってつくる玄米茶」のアイコンや、ブランド米の品種名をメインに据え、新製品ならではの魅力を打ち出す構成としています。ポスターと同様の配色やフォントを用いることで、新製品の雰囲気をより強く印象づけ、消費者が手に取る瞬間にブランドイメージを印象づける設計を行いました。
ポスターとレールPOPどちらも製品ビジュアルを大きく使うことで、新製品を主役に据えた統一感あるプロモーションとなりました。
ポスターデザインのポイント
ポスターは瞬時に情報を伝達できる一方、あまりに要素を詰め込みすぎると訴求点が散漫になりがちです。魅力的なデザインを実現するには、「目立たせる対象」と「背景的なビジュアル」のバランスが重要になります。ポスターデザインで抑えておきたい3つのポイントをご紹介します。
主役を定めたレイアウトづくり
ポスターデザインでは、まず「いちばん目立たせたい要素」をはっきりと決めることが重要です。主役となる製品写真やキャッチコピーを中央に配置し、周囲の要素を引き立て役としてまとめることで視線誘導がスムーズに行われます。伝えたいことが多いあまりに文字情報を詰め込みすぎたり、ビジュアルが多すぎたりすると、主役がぼけてしまいどこに注目していいか分かりづらいデザインになってしまいます。あえて空間を残すレイアウトも意識しながら、主役を意識し続けることが大切です。
配色や背景で世界観を演出
広告を通じてブランドの世界観を伝える際、重要になるのが配色や背景デザインです。今回の場合は、ベージュなどの穏やかな色調を使うことで、お米や伝統文化に繋がる温かみを伝え、新製品の世界観を演出しています。さらに東北6県を認識づけるために、あえて製品の後ろに薄く日本地図を敷くことで、主役の存在感を高めつつ独自の特徴もアピールしています。全体の配色や背景は、主役となるオブジェクトのイメージカラーやテーマに合わせて決定し、背景やイラストの色味を調和させるのがポイントです。
ストーリー性を感じさせるコピー
ポスターは、消費者が瞬時に情報をキャッチする広告のため、コピーのインパクトやわかりやすさが購買行動を左右する大きな一因となります。今回の事例でも、製品名や特徴をただ羅列するのではなく「繋がる東北。」というコピーを主役に置き、日本地図を中心に各県のお米と祭りを囲むように配置することで、画とコピーとの連帯感を意識しています。
広告は、画とコトバが一つになってメッセージになります。画とコトバに繋がりが無いと、消費者には伝わりにくい広告となってしまうため、全体のデザインに対してストーリーを感じられるコピーを取り入れましょう。コピーとビジュアルの両面でストーリーをつくりあげることで、消費者の記憶に残り、後々の購買に結び付く効果も期待できます。
ポスターデザイン制作のまとめ
今回は、新製品飲料のポスターとレールPOP制作について、紹介させていただきました。
完成したポスターとレールPOPは、東北の風土や祭りの繋がりを想起させながら、新製品の魅力をわかりやすく伝えられるデザインに仕上げられました。
JPCでは、今回のように店頭販促ツールを統一したビジュアルで制作し、広告を通じてブランドイメージと製品ストーリーを最大限に活かすお手伝いをさせていただきます。今回のポスター・レールPOPのほか、オンラインとオフラインを組み合わせたプロモーションなどもご提案可能です。ぜひお気軽にご相談ください。
ポスターについては、ポスターのデザイン制作のページもご確認ください。
