2025.05.08
新聞広告制作事例 -新年ご挨拶と新工場開設PR

今回は、京都に本社を構える電子部品・機器メーカー様よりご依頼いただきました、新聞広告のデザイン制作についてご紹介します。
新聞は日本人の暮らしになじみ深い、歴史の長いメディアです。新聞広告へ企業メッセージを掲載することは、企業そのものへの信頼性を高めることにつながります。さらに読み物として読者がしっかりと読み込んでくれるという特徴もあるため、ここぞいう「節目」に企業認知を高めたり、企業の想いや新たな取り組みを読者へ伝えたりする有効な手段となります。
この記事では、新年に出稿した新聞広告制作の事例をご紹介します。新聞広告に興味がある企業様や、新年挨拶など節目の発信をお考えの企業様の参考になれば幸いです。
目次
新聞広告のデザイン制作事例の概要
はじめに、今回の制作事例の概要をご紹介します。
ご依頼主 – 京都の電子部品・機器メーカー様 –
今回ご依頼いただいたのは、京都に本社を構える電子部品・機器メーカー様です。半導体部品や情報機器などを製造されており、これまでJPCには映像・Web・グラフィックと幅広いカテゴリで広告制作をご依頼いただいております。
ご依頼内容 – 新年に出稿する新聞広告 –
今回は、地方紙「長崎新聞」で出稿する新聞広告のデザインをご依頼いただきました。
今までは主に機械工具系のカタログや製品サイトの制作をご依頼いただいていたのですが、この度担当者様より別部署様へご紹介いただき、新聞広告のコンペ参加のお話をいただきました。
クライアント様は2026年度に新拠点として長崎工場の開設を予定されており、長崎県に工場を建設するのは初となるため、新年の節目にメッセージと共に新工場をPRされたいとのことでした。
デザインのポイント – 地域への企業認知アップ –
今回の新聞広告の目的は、クライアント様の長崎での認知向上および長崎県民への親近感の醸成でした。
クライアント様が先進性やグローバル性を持つポテンシャルの高い企業であり、地元の方々とともに成長し歩んでいくことで地域の活性化に貢献できるイメージを与えたいというご要望がございました。
そのため、新工場を主役に、新年らしさと先進性をイメージさせることがポイントとなりました。ポジティブな印象を与えるような雰囲気で、親しみもありながら可能性を感じさせるデザインを目指します。
新聞広告のデザイン制作の流れ
新聞広告の制作過程について、実際の流れに沿ってご紹介します。コンペということで、アイデアを社内で出し合い、複数のデザインをご提案いたしました。次節より詳しくご紹介します。
デザインの方向性を決定
まず、提案するデザインの方向性を考えました。社内で営業、コピーライター、デザイナーが集まりそれぞれで案を出し合いました。
企業外観の立体的なイメージを主役に置くデザイン案は決まっていたのですが、別軸として長崎をモチーフに何かおもしろい切り口で提案ができないか悩み、2案目を固めるまでに時間を費やしました。
地域との共生にフューチャーした案や、グローバル感のあるテイスト、新登場感を押し出したもの、企業としての信頼感を与えるテイスト等さまざまな切り口で意見を出し合いました。
さらに、写真かイラストか、新年の挨拶要素は必要かなど検討を進めました。
最終的に以下の2つの案でデザインを進めることとなりました。
●パース案:完成予想のパース図をメインにしっかりとクライアント様の思いを込めたコピーを読んでいただけるデザイン
●イラスト案:イラスト化した工場から玉手箱のように新たな技術が飛び出す、ワクワクを与える「新技術やグローバル感」を伝えるデザイン
コピーについては、どちらの案にも地元の皆様への思いと企業の思いをつなぐキーワードとして「みなさまと、長崎から未来を―」を締めに持っていくことにしました。
提案デザインの制作
限られた時間の中でデザインとコピー制作を同時進行で進め、途中段階をチーム内で共有しながらブラッシュアップしていきました。
パース案は下記のようにデザインを進めていきました。

例えば完成予想のパース図を使用した案は、長崎の風景や空をしっかりと見せる構図を採用し、「この場所から長崎の皆さんと未来をつくっていこう!」という思いを込めたコピーをしっかりと読んでいただけるレイアウトにしました。
そのほかにも、新工場から新たな未来が発信されるイメージで、長崎の地図にグラフィックをプラスしたデザイン案などを制作しました。
イラスト案は新工場や長崎の街をイラスト化し、玉手箱のように新工場を開けば、そこから世界へ・未来へとつながるアイテムたちが飛び出していく様子をデザインしました。

工場を中心に街が極彩に彩られるデザインで、長崎の活性化や発展を表現しています。
飛び出したモノたちは、この工場で作られる素材たちから生まれる、また産まれるであろう新技術たちをアイコン化しました。街のイラストには、西九州新幹線や平和祈念像など長崎のシンボルといえるモチーフを組み込んでいます。
さらにクライアント様のコーポレートカラーである「赤」を主役にすることで、新年の縁起色である紅白ともリンクしています。
最終的に提案したデザインがこちらの4案です。

キャッチコピーも各デザインのあしらいにあわせて制作しています。
こちらの4案をご提案し、無事受注のご連絡をいただきました。どの案が選ばれるのか私たちもとても気になっていたのですが、クライアント様よりイラスト案を採用いただきました。
制作者としてはどちらにも思い入れがありますが、やはり時間をかけて細部まで気を使ったイラスト案を採用いただけたことは喜ばしく感じました。
新聞広告デザインの完成
受注後にクライアント様との細かなやり取りを経て、完成した新聞広告がこちらです。

新聞広告の入稿規定等にあわせ入稿データを作成し、クライアント様とも色校正を行いました。
無事完成し、ご好評とのお言葉もいただきました。
初めての部署様からのご依頼というプレッシャーもある中で、チーム一丸となって新年らしいデザインを作り上げることができました。
未来への可能性を感じるコピーと、新しいことへ挑戦するワクワク感が1枚にまとまったデザインになったと感じます。
地方紙のため、完成した新聞の刷り取りが手元に残っていないことが残念ですが、クライアント様の新年のご挨拶と新設された工場のPRをお任せいただきありがたい経験となりました。
企業が新聞広告を出稿するメリット
新聞広告は「ここぞ」というときに出稿される企業様が多い媒体です。Web広告などと比べて制限が多いように感じられるかもしれませんが、新聞広告ならではの特性やメリットがあります。ここでは新聞広告に出稿するメリットをご紹介します。
記念日や節目と相性がいい
新聞は日々継続的に読まれるメディアですが、特に元日や年度初めなどの「節目」には、広告のインパクトがより強くなります。新しい年の始まりに、企業としてのビジョンや挨拶を発信することで、読者の心に残るメッセージになります。また、新聞というフォーマルなメディアを通じた発信は、そうした“区切り”の意味合いをより引き立て、企業の誠実さや信念を印象づける効果があります。
信頼性が高く「ブランド価値」が上がる
新聞は、長年にわたり信頼性を築いてきたメディアの代表格といえます。そこに広告を出すことで、企業イメージにも“信頼”がプラスされます。新聞に出稿することで、「しっかりした会社」「堅実なブランド」という印象を与えることができ、企業ブランディングの強化につながります。
特定のターゲットに深く届くメディア特性
新聞紙は全国版だけでなく、さまざまな地方紙が存在します。特定の地域にピンポイントにメッセージを伝えたいときに、新聞は強力な媒体となります。地方紙は、その地域での情報源として圧倒的な信頼と影響力を持っているため、企業のメッセージや活動を“身近なニュース”として届けられるのが最大の強みです。特にそのエリアでのブランド認知を高めたい企業様にとっては、広告の効果がダイレクトに届きやすくなります。大手全国紙とは異なる“人との距離感の近さ”が、新聞広告を通じて企業と読者の関係をより深くすることにつながります。
地方紙の新聞広告デザイン制作のまとめ
今回は、地方紙に出稿する新聞広告のデザイン制作事例についてご紹介しました。
新年のご挨拶と、新設された工場のPRも兼ねた広告で、地方に住む方々へクライアント様の企業イメージを印象づける重要な広告をお任せいただきました。新年らしいコピーと華やかなデザインが目を引く、1つの工場から世界へ・未来へ広がっていくことが上手く表現されたデザインにまとまりました。
JPCは媒体やイベントに合わせ伝えたいメッセージをビジュアル化し、企業様と読み手をつなぎます。見積もりは無料で承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。
詳しくは、新聞広告のデザイン制作のページもご覧ください。
新聞広告デザイン制作 詳細ページ
