2025.09.23
製造業のホームページ制作のコツとは?集客につながるポイントを解説

製造業においてホームページは、単なる会社案内や企業紹介のツールにとどまらず、自社の信頼性を高め、製品や技術を効果的に伝えるための重要な役割を果たします。適切に設計・制作されたホームページは、新規顧客との商談機会や問い合わせの獲得、さらにはBtoB営業や採用活動の成果向上にもつながります。
とはいえ、「ホームページ制作を依頼しても集客や売上に効果が出るのか不安」「目的に応じたページ設計やSEO対策の方法が分からない」と感じる担当者の方も多いでしょう。
本記事では、製造業がホームページ制作を行うべき理由から成果を出すためのコツ、制作の費用相場や流れまで詳しく解説します。製造業のホームページ制作事例もご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
製造業がホームページを制作すべき理由は?
製造業がホームページ制作を行うことで、以下のようなメリットが期待できます。
- 自社の信頼性を高められる
- 問い合わせを効率的に増やせる
- 求職者からの応募増加が見込める
- インナーブランディングの強化につながる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
自社の信頼性を高められる
コーポレートサイトは、製造業の「会社案内」としての役割を果たす重要なWebサイトです。会社概要や沿革、製品情報、技術紹介、品質管理体制、工場や設備の写真などを掲載することで、取引先やお客様に安心感を与えられます。また、ISO認証や実績データを公開すれば、信頼の裏付けにもなります。
さらに、検索エンジンで評価されるSEO対策や、最新情報を丁寧に更新している姿勢も信頼性を高める要素に。こうした積み重ねによって「誠実に事業を行っている会社」という印象を築き、製造業界でのブランド価値を向上させられるでしょう。
問い合わせを効率的に増やせる
ホームページは、24時間365日稼働する営業担当者のような存在です。製造業の企業が自社製品の仕様や強み、導入事例をWebサイトにわかりやすく掲載すれば、見込み顧客は時間や場所を問わず必要な情報を得られます。さらに、動画や写真を活用すれば、製品の特長や工場の雰囲気を直感的に伝えられるでしょう。
その結果、興味を持ったお客様からの問い合わせを効率的に集められます。問い合わせ段階ですでにユーザーが十分な情報を理解しているため、その後の商談がスムーズに進みやすいのも大きなメリットです。
求職者からの応募増加が見込める
人材獲得競争が激化する現代において、製造業のホームページは採用活動にも大きな効果を発揮します。求人サイトやハローワークでは掲載できる情報が限られ、他社との差別化が難しいケースも少なくありません。
その点、自社のWebサイトであれば、事業内容や製品の強み、企業文化、働く環境、社員インタビューなどを写真や動画を交えて自由に掲載できます。こうしたコンテンツは、求職者に「自分が働く姿」を具体的にイメージさせやすく、入社意欲を高められるのが特徴です。
さらに、応募前に会社の雰囲気や方針を理解してもらうことで、入社後のミスマッチを防ぎ、定着率の向上にもつながります。採用ページを戦略的に設計することは、優秀な人材を安定的に獲得するための重要なポイントといえるでしょう。
インナーブランディングの強化につながる
ホームページは、顧客や求職者といった社外への情報発信だけでなく、従業員に向けたインナーブランディングにも活用できます。インナーブランディングとは、企業理念やビジョンを社内に浸透させ、従業員の意識をそろえて一体感を高める取り組みのこと。
自社サイトで経営者のメッセージ、会社の歴史、製造業としての社会貢献活動や最新の取り組みを発信すれば、従業員が「自分の仕事が会社の成長や社会にどう役立っているか」を理解しやすくなります。その結果、会社の方向性と自身の業務のつながりを実感でき、モチベーションやエンゲージメントの向上に直結します。
インナーブランディングの強化は、人材の定着率アップや企業文化の形成につながり、長期的な成長戦略の基盤となるでしょう。
製造業で活用されるホームページの種類と役割
製造業で活用されるホームページにはいくつかの種類があり、それぞれ目的やターゲットが異なります。ここでは代表的な4つのサイトと活用シーンを紹介します。

- コーポレートサイト
- 製品・サービスサイト
- 外国語サイト
- 採用サイト
それぞれ、詳しく見ていきましょう。
コーポレートサイト
コーポレートサイトは、製造業における「公式の窓口」として機能するWebサイトです。会社概要や事業内容、企業理念、IR情報などをまとめて掲載し、外部のステークホルダーに自社の姿を正しく伝える役割を持っています。
とくに効果を発揮するのは、以下のようなシーンです。
- 新規取引先が企業の信頼度を確認するとき
- 金融機関が融資を判断するとき
- 求職者が企業研究を行うとき
このように、コーポレートサイトは「信頼性を証明する場面」で必要不可欠な存在といえるでしょう。製造業ならではの技術力や製品の強みを掲載することで、業界内外に対して自社の立ち位置をわかりやすく示せます。
関連記事:コーポレートサイトの役割や目的とは?必要なコンテンツも徹底解説
製品・サービスサイト
製品・サービスサイトは、特定の製品やサービスの販売促進に特化したWebサイトです。自社製品すべてを網羅した大型サイトから1ページで完結するLP(ランディングページ)まで、様々な形式があります。仕様や特徴、導入メリット、活用事例などを詳しく掲載し、メーカーの調達担当者や設計エンジニアといった専門知識を持つターゲットに向けて、技術的な優位性や費用対効果を訴求します。結果として、問い合わせや資料請求といった具体的なアクションにつながりやすくなるのが特徴です。
このタイプのサイトが特に効果を発揮するのは、以下のようなシーンです。
- ターゲット担当者が新製品の情報を探しているとき
- 競合製品との比較検討を行っているとき
- 導入メリットや活用事例を具体的に知りたいとき
製品・サービスサイトは、製造業の強みや製品価値を明確に伝えることで、顧客の意思決定を後押しし、BtoBマーケティングにおいて大きな成果を生み出せるでしょう。
関連記事:LP(ランディングページ)とは?目的やメリットを徹底解説
外国語サイト(多言語サイト)
外国語サイト(多言語サイト)は、海外の顧客やパートナー企業に向けて英語や中国語などで情報を発信するWebサイトです。製造業が海外展開を進めるうえで重要なツールであり、製品やサービスをグローバル市場に向けてPRし、国際的なブランド認知度を高める目的があります。
このタイプのサイトが活躍するシーンは、例えば以下のような場面です。
- 海外の展示会に出展し、現地の来場者にアピールするとき
- 海外バイヤーが製品情報を収集するとき
- 販売代理店やパートナー企業に技術資料を提供するとき
多言語対応のWebサイトを構築すれば、海外からの問い合わせや資料請求にもスムーズに対応でき、国際市場での新規顧客獲得につながります。
関連記事:多言語対応Webサイトの作り方とは?制作のメリットや注意点を徹底解説!
採用サイト
採用サイトは、求職者に向けて企業の魅力や働きがいを発信し、応募を促進することに特化したWebサイトです。製造業においても重要な役割を果たし、求職者が入社後の働き方を具体的にイメージできるようサポートします。
このタイプのサイトが特に効果を発揮するのは、以下のようなシーンです。
- 求職者に企業の文化や風土を深く理解してもらいたいとき
- 応募前に働く環境や仕事内容を具体的にイメージしてもらいたいとき
- 入社後のキャリアパスや成長機会を伝えたいとき
社員インタビューや一日の仕事の流れ、職場の写真や動画などを掲載することで、応募者は自分が働く姿を想像しやすくなります。その結果、価値観の合う人材からの応募が増え、採用後のミスマッチを減らせるでしょう。
関連記事:採用サイトの目的・制作のメリットとは?効果的なコンテンツや事例も解説
製造業のホームページ制作で成果を出す7つのコツ
製造業のホームページで集客や採用などの成果を上げるには、いくつかの重要なポイントを押さえる必要があります。ここでは代表的な7つのコツを解説します。

- UI・UXを意識したビジュアルと機能性の両立
- 最適なターゲットの設定・キーワードの選定
- ユーザーとSEOを意識したサイト設計
- 写真・動画・図解による視覚的な訴求
- 自社の強みや特徴の明確化
- 製造工程・品質管理のプロセスの紹介
- 実績や導入事例の具体的な掲載
それぞれのコツについて詳しく見ていきましょう。
1.UI・UXを意識したビジュアルと機能性の両立
ホームページ制作において、UIとUXの視点は欠かせません。
- UI(ユーザーインターフェース):ユーザーがWebサイトをスムーズに操作できるかを指すもの
- UX(ユーザーエクスペリエンス):Webサイトを通じて得られる体験全体(快適さ・満足度)
ユーザーが直感的に目的の情報へたどり着けるサイトでなければ、どれだけ優れた製品情報を掲載していても閲覧は長続きしません。
成果(コンバージョン)を高めるには、ターゲットユーザーが意思決定を下すために必要な情報を整理・分析し、機能性とビジュアルを両立させたデザインを制作することが重要です。
2.最適なターゲットの設定・キーワードの選定
ホームページ制作で成果を出すためには、まず「最適なターゲットの設定」が欠かせません。製造業の場合、想定されるターゲットは多岐にわたります。
ターゲット | 重視する情報・ポイント |
---|---|
メーカー・商社の購買担当者 | 納期、コスト、取引実績 |
技術部門のエンジニア | 技術の優位性、詳細なスペック |
求職者 | 企業理念、働きがい、キャリアパス |
このように、ターゲットによって必要とする情報は大きく異なります。1つのページで全てを満たすのは難しいため、サイト設計の段階で導線を分けたり、ターゲット別に最適化されたコンテンツを用意する必要があります。
さらに、ターゲットが実際に検索で使うキーワードを分析・選定することも重要なポイントに。誰に何を届けるのかを明確にし、SEO対策を施すことで、問い合わせや応募といった成果につながります。
3.ユーザーとSEOを意識したサイト設計
ターゲットとキーワードが定まったら、それらを基にサイト全体の構造を設計します。検索エンジンは、人が本の目次で全体像を把握するように、ページタイトルや見出しの階層構造からWebサイト全体のテーマや各ページの内容を理解します。

そのため、ユーザーと検索エンジンの両方にとって分かりやすい設計にすることが重要です。
観点 | ポイント |
---|---|
ユーザー視点 | 階層が整理されていて、目的の情報に直感的にたどり着けること |
検索エンジン視点 | 見出し構造やタイトルからテーマが理解でき、評価につながること |
具体的には、以下のような取り組みが有効です。
- ディレクトリマップを設計し、どのページをどの階層に置くかを明確化する
- 関連するページ同士を内部リンクでつなぎ、回遊性を高める
- 階層ごとにテーマを整理し、SEO評価を得やすい構造にする
こうした戦略的なサイト設計を行うことで、検索結果での上位表示につながり、ユーザーにとっても使いやすいホームページになります。
4.写真・動画・図解による視覚的な訴求
製品の複雑な構造や独自の技術、工場の生産ラインなど、文章だけでは伝わりにくい情報は、視覚的な表現を効果的に使うことで直感的に理解してもらえます。特に製造業では、製品や技術を「目で見てわかる形」にすることが重要です。
代表的な視覚コンテンツの例は以下のとおりです。
- プロのカメラマンが撮影した高品質な製品写真
- 製造工程を追った動画コンテンツ
- 仕組みや技術を図解するテクニカルイラスト
- 3D CADを活用した映像やアニメーション
これらを活用することで、製品の魅力や技術力の高さをユーザーに直感的に伝えられます。結果として、理解度が深まり、問い合わせや資料請求といったアクションにつながる可能性も高まるでしょう。
5.自社の強みや特徴の明確化
数多くの競合他社の中から自社を選んでもらうためには、独自の強みや特徴を明確に打ち出すことが不可欠です。ユーザーは複数の企業を比較検討する際、「その会社ならではの価値は何か」を知りたがっています。
代表的な差別化の観点は以下のとおりです。
差別化の観点 | アピールの具体例 |
---|---|
納期 | 小ロットや特急納期にも柔軟に対応可能 |
価格 | 無駄を省いた工程設計でコストを最適化 |
品質 | 厳格な品質管理と認証取得による高信頼の製品 |
技術力 | 最新設備や熟練職人の技術を活かした高精度な製造 |
このように、自社ならではの強みを明確に示すことで、競合との差別化を図れます。とくに、「熟練の職人による手作業での製造」「最新鋭の設備による高い生産能力」といった具体例を盛り込むと、ユーザーの印象に残りやすく、信頼獲得にも直結します。
6.製造工程・品質管理のプロセスを紹介する
製品の品質に対する信頼を得るためには、製造工程や品質管理のプロセスを公開することが効果的。普段は目にすることのない工場現場や管理体制を見せることで、企業の透明性やものづくりへの真摯な姿勢を伝えられます。
代表的な工程と見せ方の例は以下のとおりです。
工程 | 見せ方の例 |
---|---|
開発・設計 | 設計図面や開発のコンセプトを図解で紹介 |
プレス・溶接 | 工場内の作業風景を写真や動画で公開 |
検査 | 測定機器やチェック体制を具体的に説明 |
組み立て | 熟練スタッフが作業する様子を映像で紹介 |
このように、各工程を写真や動画で丁寧に解説すれば、ユーザーに安心感を与えられるでしょう。製造業のホームページに製造プロセスを掲載することは、品質へのこだわりを可視化し、信頼性を高めるうえで重要な要素です。
7.実績や導入事例を具体的に見せる
企業の技術力や信頼性を証明するには、具体的な実績や導入事例を掲載することが有効です。ユーザーは「この会社なら安心して任せられる」と納得し、問い合わせへの心理的なハードルが下がります。
実績を示す際は、単に取引先や製品を羅列するだけでなく、課題 → 解決策 → 成果 という流れで紹介するのがポイント。
顧客の課題 | 自社の技術的な解決策 | 成果・効果 |
---|---|---|
短納期対応が必要だった | 生産ラインを柔軟に調整し、特急納期に対応 | 予定通りの納品を実現し信頼獲得 |
高精度な部品加工が求められた | 最新設備と熟練スタッフによる精密加工 | 不良率を削減しコストダウンに貢献 |
新製品の立ち上げをサポートしてほしい | 設計段階から共同で開発に参加 | 製品化スピードを大幅に短縮 |
このように背景や解決プロセスまで紹介することで、自社の「問題解決力」や「提案力」を具体的に伝えられます。実績や事例は、単なる証明ではなく「次の顧客に選ばれる理由」を示す強力なコンテンツとなるのです。
製造業のホームページ制作の3つの方法
製造業のホームページを制作する方法は、大きく分けて以下の3つがあります。

- 自社での内製
- フリーランスに依頼
- Web制作会社に依頼
自社の予算や目的、社内リソースに合わせて最適な手段を選ぶことが大切です。
自社での内製
自社での内製は、社内の人材やリソースを活用してホームページを制作・運用する方法です。外部とのやり取りが発生しないため、自社の意図をそのまま反映しやすく、情報更新もスピーディーに行えます。また、コストを抑えられる点や、制作・運用のノウハウを社内に蓄積できる点も大きなメリットだといえるでしょう。
一方で、専門知識や経験が不足している場合は、サイト設計やデザインの品質に課題が残る可能性があります。さらに、セキュリティやSEO対策が十分でないケースも少なくなく、担当者のスキルやリソースに大きく依存してしまうリスクも否めません。
そのため、内製はスピードやコスト面で有効な選択肢となる一方、品質や安全性の確保が課題になりがちです。必要に応じて外部パートナーとの連携を検討すると、より安定した運用が実現できるでしょう。
フリーランスに依頼
フリーランスへの依頼は、個人で活動するWebデザイナーやエンジニアに直接発注する方法です。Web制作会社への依頼に比べて費用を抑えられる場合が多く、スケジュール調整なども柔軟に対応してもらいやすいのが特徴。
また、以下のように必要な工程だけを切り出して依頼できる点もメリットです。
- デザインのみ
- コーディングのみ
- 写真撮影や動画制作のみ
一方で、フリーランスごとにスキルや品質に差があるため、成果物のレベルは依頼先によって大きく変わります。また、プロジェクト全体の進行管理は基本的に自社で行う必要があるため、体制づくりが重要になります。
Web制作会社に依頼
Web制作会社へ依頼すれば、企画戦略からデザイン、コーディング、公開後の運用・保守まで、ホームページ制作の全工程をワンストップで任せられます。特に製造業に強い制作会社であれば、コンバージョン獲得に向けたキーワード設定やSEO対策、サイト設計、UI/UXを考慮したデザインなど、戦略的な提案も期待できるでしょう。
一方で、費用はフリーランスや内製と比べて高額になりやすいため、依頼先は製造業界での制作実績が豊富な会社を選ぶのが安心です。
製造業のホームページ制作の費用相場は?
ホームページ制作の費用は、依頼先やサイトの規模、実装する機能によって変動します。目安として、以下をご覧ください。
サイトの種類 | 費用相場 | 主な内容 |
---|---|---|
ランディングページ(1ページのLP) | 30万円~ | デザイン制作、コーディング |
一般的なコーポレートサイト(5ページ程度) | 50万円~ | 会社情報、事業内容、製品一覧、採用情報などの掲載 |
CMS(WordPress)導入サイト(10ページ程度) | 100万円~ | ブログ・お知らせ更新機能、お問い合わせフォームの実装 |
まず、製品紹介やキャンペーン告知に活用されるランディングページ(LP)の場合、費用相場は30万円前後が目安です。費用には主にデザイン制作とコーディングが含まれます。
次に、トップページ+5ページ程度の下層ページを持つ一般的なコーポレートサイトでは、50万円前後が相場となります。会社概要や事業内容、製品一覧、採用情報などをまとめて掲載するケースが多いでしょう。
さらに、ブログやお知らせを自社で更新できるCMS(コンテンツ管理システム)を導入する場合、費用は100万円以上になることも珍しくありません。WordPressを利用した10ページ程度のサイト構築に加え、お問い合わせフォームの実装なども含まれるのが一般的です。
これらはあくまで目安です。動画制作や高度なシステム開発を伴う場合には追加費用が発生するため、複数のWeb制作会社から見積もりを取得し、比較検討することが重要でしょう。
製造業のホームページ制作を依頼する際の流れ
Web制作会社に依頼した場合のホームページ制作フローは、一般的に以下のとおりです。

- 問い合わせ
- ヒアリング
- 見積もり・契約
- 企画・構成案の策定
- デザイン制作・コーディング
- テストサイトでの確認
- 納品・公開
- 公開後の運用・改善
各工程で行うことを解説します。
1.問い合わせ
まず、ホームページを制作する目的や解決したい課題、おおよその予算を整理したうえでWeb制作会社に問い合わせを行います。この段階で要望をできるだけ具体的に伝えられるように準備しておくと、Web制作会社との認識のズレを防ぎ、その後の進行がスムーズになるでしょう。
2.ヒアリング
制作会社の担当者と打ち合わせを行い、現状の課題やホームページで実現したい目的を共有します。この段階で具体的に確認する内容は、例えば次のような項目です。
- 現在抱えている課題や改善したいポイント
- ホームページで達成したい目的(集客、採用、ブランディングなど)
- 想定しているターゲット層
- デザインの方向性や参考にしたいサイトのイメージ
- 掲載したいコンテンツや必要な機能
こうした情報を整理することで、制作会社はプロジェクト全体を正確に把握できます。そのうえで、自社に合った最適な提案や具体的な制作プランを提示してくれるでしょう。
3.見積もり・契約
ヒアリング内容をもとに、制作会社からサイトの構成案やデザインの方向性といった企画提案が提示されます。それに合わせて見積もりも提示されるため、以下の点をしっかり確認しましょう。
- 提案された構成やデザインが自社の目的に合っているか
- 費用の内訳(デザイン制作、コーディング、運用・保守など)が明確か
- 納期やスケジュールに無理がないか
- 公開後の運用・改善サポートが含まれているか
これらを十分に検討し、提案内容と費用に納得できれば契約を締結します。ここで合意が取れることで、プロジェクトが正式にスタートする流れとなります。
4.企画・構成案の策定
契約後は、サイト全体のページ構成図であるサイトマップや、各ページの設計図にあたるワイヤーフレームを作成し、ホームページ全体の骨格を固めていきます。
この工程で具体的に決めるのは、例えば以下のような内容です。
- どのページにどの情報を掲載するか
- ユーザーをどのような導線で目的ページへ誘導するか
- SEOを意識したキーワードや見出しの配置
- 問い合わせや資料請求といったコンバージョンにつなげる流れ
企画・構成案の段階でサイトの土台を明確にしておくことで、以降のデザインやコーディング作業がスムーズになり、成果につながりやすいWebサイトに仕上がります。
5.デザイン制作・コーディング
構成案が固まったら、Webデザイナーがサイト全体のビジュアルデザインを作成します。企業のブランドイメージやターゲット層を踏まえ、配色やフォント、画像配置、余白の取り方などを決定。ユーザーにとって使いやすく、かつ印象に残るデザインに仕上げます。
デザインが確定した後は、エンジニアがそのデザインをもとにコーディングを行います。HTML・CSS・JavaScriptなどを用いて、ブラウザ上で正しく表示・動作する状態に実装。フォームや動きのあるコンテンツを組み込むこともあり、UI/UXの快適さを担保する重要な工程となります。
6.テストサイトでの確認
デザインとコーディングが完了したら、本番公開前の一時的な環境(テストサイト)で最終確認を行います。この段階では、依頼主と制作会社が共同で細部までチェックすることが大切です。
主な確認ポイントは次のとおりです。
- 誤字脱字や表記の揺れがないか
- リンクが正しく設定されており、リンク切れが発生していないか
- PC・スマートフォン・タブレットなど、異なるデバイスでレイアウトが崩れていないか
- お問い合わせフォームや資料請求フォームが正常に動作しているか
この工程で見つかった修正点はすべて反映し、不備のない状態に仕上げてから公開へと進めましょう。テストサイトでの確認を徹底することが、ユーザーに安心して利用してもらえるWebサイトにつながります。
7.納品・公開
テストサイトでの確認と修正作業が完了したら、いよいよホームページを本番環境に移行します。完成したデータをサーバーへアップロードし、インターネットを通じて誰もが閲覧できる状態にするのがこの工程です。
公開と同時に、検索エンジンからのインデックス登録が始まり、ユーザーの目に触れるWebサイトとして運用がスタートします。この公開作業をもって、制作のプロジェクトはいったん完了。ただし、ここからが本格的な運営フェーズの始まりでもあります。
8.公開後の運用・改善
多くの企業が陥りやすいのが、ホームページを「作って終わり」にしてしまうことです。実際には、公開してからが本当のスタート。継続的な改善を積み重ねてこそ、成果につながります。
具体的には、アクセス解析ツールの「Google Analytics」や「Googleサーチコンソール」を使い、次のようなデータを把握します。
- どのページのアクセス数が多いか
- ユーザーがどのようなキーワードで流入しているか
- どのページで離脱が発生しているか
こうした分析により、ユーザーニーズやサイトの課題を客観的に理解できるように。そのうえで、コンテンツの追加、デザイン修正、導線改善などを実施し、成果を高めていきます。
さらに、計画 → 実行 → 評価 → 改善 のPDCAサイクルを繰り返すことで、アクセス数やコンバージョン数の増加が実現可能です。ただし、分析や改善には専門知識やリソースが必要になるため、自社での対応が難しい場合はWeb制作会社に相談するのが安心でしょう。
製造業のホームページ制作の事例4選
JPCでは、これまでに多くの製造業のホームページ制作を手がけてきました。コーポレートサイト、採用サイト、ブランドサイト、多言語サイトなど、目的やターゲットに応じた最適なWebサイトを企画・デザインし、成果につなげています。
ここでは、その中から代表的な4つの事例をサイトの種類別にご紹介します。
- 【多言語サイト】株式会社JRC様
- 【コーポレートサイト】ピュアテック株式会社様
- 【採用サイト】株式会社タクミナ様
- 【ブランドサイト】株式会社サタケ様
それぞれのサイトがどのような目的で、どんな工夫を凝らして制作されたのかを、具体的なポイントとあわせて解説します。
【多言語サイト】株式会社JRC様

出典:JRC CO., LTD. | Conveyor Parts Production/Design/Sales
環境関連のコンベヤやバイオマス発電関連機器の設計・製作を手掛ける株式会社JRC様の多言語サイト制作事例です。JPCでは、グローバルな事業展開に対応するため、既存のコーポレートサイトに加え英語版サイトを新たに構築しました。
制作にあたっては以下の工夫を行っています。
- 日本語サイトのデザインイメージを踏襲し、統一感を維持
- 海外ユーザーに必要な情報を精査し、コンテンツを再構築
- サーバー移転からCMS構築までを一貫サポート
- PC・スマートフォン双方で快適に閲覧できるレスポンシブデザインを採用
- 製品情報をJRC様ご自身で更新できるCMSの仕組みを導入
これにより、海外の顧客やパートナーに最新情報をタイムリーに発信できる環境が整い、グローバル市場におけるブランド力強化につながりました。
参考:【多言語サイト】製造業のホームページ制作(英語)_株式会社JRC様
公開ページ(制作物) | JRC CO., LTD. | Conveyor Parts Production/Design/Sales |
制作サービス | コーポレートサイト多言語サイト |
業界 | BtoB企業 |
エリア | 大阪 |
【コーポレートサイト】ピュアテック株式会社様

出典:ピュアテック株式会社|空気浄化システムとクリーンルームの設計・製造・販売会社
空気浄化技術を核に、クリーンな生産環境を提案する ピュアテック株式会社様のコーポレートサイトリニューアル事例 です。JPCでは、前年に行われたコーポレートロゴの変更をきっかけに、新しいブランドイメージを反映したフルリニューアルを実施。
制作にあたっては、以下のポイントを重視しました。
- ブランドイメージを全体で統一するため、デザインを刷新
- BtoB企業としての信頼性・先進性を訴求するトーンを設計
- ユーザー導線やコンテンツ構成をターゲット視点で全面的に見直し
- 「ニュースリリース」や「ブログ」にはCMS(WordPress)を導入し、社内での迅速な更新を可能に
これにより、訪問者が必要な情報をスムーズに探せるユーザーフレンドリーなサイト構造を実現。さらに、更新性と運用効率を兼ね備えたコーポレートサイトへと生まれ変わりました。
参考:【コーポレートサイト】製造業のホームページ制作_ピュアテック株式会社様
公開ページ(制作物) | ピュアテック株式会社|空気浄化システムとクリーンルームの設計・製造・販売会社 |
制作サービス | コーポレートサイト |
業界 | BtoB企業 |
エリア | 名古屋/中部エリア |
【採用サイト】株式会社タクミナ様

定量ポンプメーカーである 株式会社タクミナ様の採用サイト制作事例 です。JPCでは、新卒採用強化のため就職活動を行う学生を主なターゲットとしたWebサイトを構築しました。
制作にあたっては、以下の工夫を取り入れています。
- 事業内容や企業文化、福利厚生などわかりやすく伝える豊富なコンテンツを掲載
- 学生が日常的に利用するスマートフォンでの閲覧を前提としたレスポンシブデザインを採用
- アニメーションやイラストを随所に取り入れ、興味を惹きつける表現
- 社員インタビューや開発ヒストリーなど、リアルな社員の姿を紹介
これにより、学生が自分の働く姿を具体的にイメージでき、企業への興味・関心を自然に高められる採用サイトとなりました。
参考:【採用サイト】製造業のホームページ制作_株式会社タクミナ様
公開ページ(制作物) | 株式会社タクミナ 採用情報 |
制作サービス | 採用・求人サイト |
業界 | BtoB企業 |
エリア | 大阪 |
【ブランドサイト】株式会社サタケ様

加圧IH炊飯設備の新ブランド「SILK」の特設サイトとして構築されたのが、株式会社サタケ様のブランドサイト制作事例です。JPCでは、カタログとデザインを統一しブランドイメージを保ちつつ、視覚的に訴えるコンテンツ豊富に取り入れたリッチなサイトに構成しました。
制作にあたっては、以下の工夫を取り入れています。
- 製品特長や仕様、ラインアップをWebならではの工夫で分かりやすく整理
- 製品の3Dモデルを360度から閲覧できる「3D View」を制作
- ブランドイメージや製品メリットを、実写やCGを駆使した動画で魅力的に見せる
- お知らせ、導入事例を掲載しタイムリーに情報発信
これにより、製品の魅力を直感的に伝え、ユーザー体験を重視した特設サイトとしてブランド価値の向上に貢献しました。
参考:【ブランドサイト】BtoB企業のホームページ制作_株式会社サタケ様
公開サイト(制作物) | 加圧式IH炊飯設備「SILK」|サタケ |
制作サービス | ブランドサイト |
業界 | BtoB企業 |
エリア | 広島/中四国エリア |
まとめ
製造業においてホームページは、企業の信頼性を高め、新規顧客や人材の獲得につながる重要なツールです。ただし、その効果を引き出すためには以下が欠かせません。
- キーワード設計とSEOを意識した戦略的な構築
- ユーザーと検索エンジンの双方にわかりやすいサイト構造
- 自社の強みや技術力を訴求するデザインとコンテンツ
- データ解析に基づいた改善・運用
「ホームページ制作やリニューアル、その後の運用をどう進めればいいのかわからない」と感じている場合は、専門のWeb制作会社に相談するのが安心です。
株式会社JPCでは、製造業のホームページ制作で数多くの実績があり、次のような強みを活かしたご提案が可能です。
- 戦略的なキーワード設計によるSEO対策
- 優れたUI・UXを実現するWebデザイン制作
- WordPress・CMS構築による効率的な更新体制
- アクセス解析と改善を前提とした運用サポート
成果につながるホームページ制作をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。