2025.12.22
不動産業界向けホームページ制作ガイド!費用相場や依頼の流れを徹底解説
物件情報の公開や集客、信頼の獲得など、不動産業界におけるホームページの役割は重要です。とくに、ポータルサイトやSNSだけに頼らず、自社サイトからの直接問い合わせや売却査定の獲得を重視する傾向が強まっています。
しかし、「自社サイトに何を盛り込めば集客できるかわからない」「自社の強みを打ち出すにはどうしたらいい?」といった悩みを抱える担当者も少なくありません。社内にホームページ制作の知識がない場合、成果につながる設計や機能を判断するのは難しいのが実情です。
この記事では、不動産会社がホームページを制作・リニューアルする際に押さえておきたいポイントを、費用相場・必要な機能・依頼の流れといった切り口からWeb制作会社が解説します。
目次
不動産業界におけるホームページ制作とは
不動産業界において、ホームページは単なる会社案内にとどまりません。
この章では、不動産業界におけるホームページの役割と他業界と比較した際の特徴を整理します。
不動産業界のホームページが果たす役割と目的
不動産会社のホームページは、以下3つの機能を同時に担う重要な営業ツールです。
- 集客
- 信頼獲得
- 成約支援
まず、ホームページは、Web検索を起点とした新たな顧客接点を生み出す役割を担います。
ポータルサイトが物件情報の比較に特化しているのに対し、ホームページでは、会社の信頼性や地域密着の対応力・実績、スタッフの人柄・専門性といった企業独自の魅力を丁寧に伝えられます。
このような情報発信が、ユーザーに安心感や信頼感を与え、「この会社に任せたい」という行動の後押しにつながります。
さらに、ポータルサイトやSNS、口コミなど多様な流入経路からのユーザーを受け止める「集客の受け皿」として機能し、長期的に見込み顧客を獲得する仕組みをつくります。
他業界サイトとの違い
不動産業界のホームページは、飲食や美容などの業界サイトと異なり、デザインだけでなく「見やすさ」「探しやすさ」「信頼感」の3点を、機能とデザインの両面からバランスよく備えることが求められます。
ユーザーは複数の物件や複数社のサイトを同時に比較検討するため、「検索のしやすさ」や「写真の見やすさ」といった体験の質が、そのまま離脱率に直結します。デザインに注力するだけでは不十分で、視認性・操作性・導線設計のすべてを考慮した情報設計が重要です。
また、不動産は高額かつ長期的な契約が多いため、ユーザーは「信頼できる会社かどうか」という観点でサイトを見ています。そのため、実績紹介やスタッフ紹介・取引事例・口コミといった信頼や実績を可視化するコンテンツが他業界よりも強く求められる傾向があります。
さらに、物件ページでは価格・写真・間取り・地図・周辺情報など、多数の要素を一画面に集約する必要があり、その情報を常に最新の状態に保つことが求められます。そのため、CMSや物件データベースと連携し、自動更新できる仕組みを備えておくことも重要です。
不動産ホームページの種類と選び方
不動産会社のホームページには、大きく分けて次の3つの種類があります。
- コーポレート型サイト
- 集客特化型サイト
- 売却専門型サイト
どの種類が自社に適しているかは、企業の目的や解決したい課題によって変わります。「とりあえずよくある形でつくる」といった進め方をすると、期待した成果が得られず、後悔するケースも少なくありません。
自社に適した種類を見極めるために、各サイトの特徴を見ていきましょう。
コーポレート型サイト
コーポレート型サイトとは、不動産会社としての信頼性やブランド価値を発信することを主な目的としたホームページです。物件情報の掲載や集客に特化したサイトとは異なり、会社の姿勢や歴史、人となりを伝えることで、ユーザーに安心感や共感を与える構成になっています。
ホームページに掲載する主な内容は以下のとおりです。
- 会社概要
- 沿革
- 代表メッセージ
- 経営理念
- 取引実績
- スタッフ紹介
- 採用情報
- 社内の雰囲気
こうした情報を発信することで、初めてサイトを訪れたユーザーに「この会社なら信頼できそう」「相談してみたい」と感じてもらえる効果が期待できます。
また、不動産業界では法人顧客や大口取引先との関係構築が重要な場面も多く、コーポレート型サイトは名刺代わりとしても機能します。さらに、採用活動に力を入れたい企業にとっても、自社の文化や人柄を伝える手段として有効です。
そのため、法人向け営業を強化したい企業、採用活動を充実させたい企業、または地域密着で長期的な信頼関係を築きたい企業などに適した種類といえます。
集客特化型サイト
集客特化型サイトとは、不動産会社がWeb検索を通じて新規顧客の獲得を目的としたホームページです。物件情報の閲覧や査定依頼といった具体的なアクションにつなげるために、検索導線と情報設計が重視されます。
集客特化型サイトは、「○○市 賃貸マンション」や「△△区 戸建て」など、地域や物件種別に関連する検索キーワードを想定し、エリア別カテゴリーページや特集コンテンツ、ブログ記事などを組み合わせて構成するのが特徴です。さらに、それらを内部リンクでつなぐことで、ユーザーが情報を探しやすく、検索エンジンにも評価されやすいサイト構造を実現します。
集客導線としては、物件詳細ページや査定フォームへスムーズに誘導する仕掛けが必要です。とくに、賃貸と売買ではユーザーの目的が異なるため、問い合わせボタンやCTAの配置・文言を適切に使い分けることが求められます。
集客特化型サイトは、「ポータルサイト以外からの集客を増やしたい」「自社サイトから直接の問い合わせや査定依頼を獲得したい」と考えている企業におすすめのホームページです。
売却専門型サイト
売却専門型サイトとは、不動産の売却を検討しているユーザーに向けて、査定依頼や売却相談といったアクションを促すことに特化したホームページです。媒介契約の獲得を主な目的とし、信頼感と安心感を重視した構成にします。
ホームページには、売却事例やお客様の声などの実績紹介を掲載し、ユーザーが「ここなら相談できそう」と感じられるような設計を意識しましょう。宅建士の紹介・地域密着の実績・メディア掲載歴など、信頼を裏付ける情報も効果的です。
また、顧客獲得の鍵となる売却査定フォームは、心理的ハードルを下げるために、入力項目を段階的に分けるなど、離脱を防ぐ工夫も必要です。
集客できる不動産ホームページ制作の設計ポイント
自社サイトから安定的に集客を生み出すには、「誰に」「何を」「どう届けるか」を明確に設計することが欠かせません。
ここでは、ポータルサイトに頼らず、検索流入や導線設計を通じて自社で集客を実現するためのポイントを解説します。
ターゲットにあわせた情報設計を行う
ユーザーごとに知りたい情報や注目するポイントは異なります。誰に何を届けたいのかを明確にしたうえで、情報の構成や見せ方を調整しましょう。
たとえば、ファミリー層であれば学区や周辺環境、投資目的のユーザーであれば利回りや管理体制など、ターゲットの関心軸を中心に構成や見せ方を調整する必要があります。
そのうえで、「地域×用途(賃貸/売買/土地/マンション)」といったカテゴリーを整理し、目的に応じて情報を探しやすくすることで、ユーザーがストレスなく物件情報へたどり着けるようになります。
また、「○○エリアのペット可物件特集」「初めての不動産投資向けガイド」など、検索ニーズに応じた特集ページやコンテンツ展開を行うことで、SEO流入を強化しながら物件ページや問い合わせページへの誘導を自然に促せます。
このように、ターゲット理解 × 情報構造 × 導線設計を戦略的に組み合わせることが、「集客できる不動産ホームページ」の設計において最も重要なポイントです。
集客につながるローカルSEO・MEO対策を強化する

地域密着型の不動産会社にとって、「地名+不動産」「エリア+賃貸/売却」などのローカルキーワードで上位表示されるかどうかは、集客に直結する重要な要素です。
ポータルサイトに掲載していない物件や、自社の強みを直接届けたい場合には、ローカルSEO・MEOを通じて検索経由の流入を増やすことが欠かせません。
SEOの観点では、「地名+不動産」「エリア+売却」などの地域系キーワードをページ内に自然に盛り込むことや、schema.orgを活用した構造化データで店舗情報・レビューをマークアップすることが、検索エンジンからの評価を高めるポイントになります。
MEO対策としては、Googleビジネスプロフィールの最適化に取り組みましょう。会社名・住所・電話番号(NAP情報)の統一に加え、写真・口コミの充実、定期的な投稿や返信を行うことによって、「地域で信頼される不動産会社」としての印象を高めます。これにより、Googleマップや検索結果からの電話・ルート検索・来店といった行動が促され、実際の集客につながります。
さらに、地域に特化したブログ記事も有効です。たとえば「子育て世代に人気の○○エリアおすすめ物件特集」など、地域名を軸にしたコンテンツは検索エンジンにローカル性を伝えるだけでなく、地元に強い会社というブランド印象を高めます。
SEOとMEOの違い
- SEO:検索エンジンで上位に表示されるための施策。キーワード設計やコンテンツ最適化が中心。
- MEO:Googleマップやローカル検索で自社情報を目立たせるための施策。ビジネス情報の整備や口コミ管理が重要。
2つをバランスよく強化することで、Web検索・マップ検索の両面から効果的に集客ができます。
問い合わせ・査定につながる導線設計を最適化する
どれだけ情報を整えても、ユーザーが行動しやすい導線になっていなければ、問い合わせや査定依頼にはつながりません。導線設計とは、ユーザーが「このタイミングで動きたい」と思った瞬間に、迷わず行動できる状態をつくることです。
たとえば、「無料査定」「来店予約」「資料請求」などのCTA(行動喚起)は、目立つ位置に設置しましょう。どのページからでもアクセスできるよう、ヘッダーや固定バナーなどの目立つ位置に設置することが基本です。
また、物件ページから査定フォームへのバナーを設置したり、ブログ記事の末尾に関連物件や問い合わせフォームへのリンクを配置したりといった工夫で、ユーザーが「気になったときにすぐ動ける状態」をつくり出せます。
入力項目が多すぎるフォームも途中離脱の原因です。必須項目は絞り込み、できるだけ選択式にして負担を軽減しましょう。とくにスマートフォンユーザーが多い不動産サイトでは、入力のしやすさや操作のわかりやすさが成果に直結します。小さな画面でもスムーズに入力できるように設計することで、途中離脱を防ぎ、問い合わせ完了率を高められます。
信頼性を高める実績・コンテンツを充実させる
不動産は高額で長期にわたる契約が多いのが特徴です。「この会社に相談して大丈夫か」という不安を払拭するための情報を提供しましょう。
まず、「どんな人が対応してくれるのか」が見えるスタッフ紹介は、ユーザーに安心感を与える重要な要素です。顔写真や資格、得意な物件種別、コメントなどを掲載することで、初めての問い合わせでも心理的なハードルが下がります。
また、口コミ・お客様の声・取引実績・事例紹介などのコンテンツは、「選ばれている理由」の可視化につながります。第三者のリアルな体験がユーザーに伝わり、企業としての信頼が蓄積されていきます。
信頼は、コンテンツの内容だけでなく、その見せ方や発信の姿勢からも伝わります。写真のトーン、文章の書き方、情報の更新頻度などにも一貫性を持たせ、会社としての誠実さと透明性が感じられる構成を意識しましょう。
不動産ホームページに必要な掲載コンテンツ
ユーザーが安心して問い合わせや来店につなげられるよう、基本情報から信頼性を支える要素まで、必要なコンテンツをしっかり網羅しておくことが求められます。
掲載しておくべき主なコンテンツは以下のとおりです。
- 物件情報
- 事業内容・サービス内容
- 自社の強み
- 実績・事例
- 会社情報
- ブログ・コラム
- お問い合わせ
- 採用情報
それぞれのコンテンツについて解説していきます。
物件情報
物件情報は、不動産ホームページでとくに注目されるコンテンツの一つです。ユーザーが購入や賃貸を検討する際に必要とする情報を、網羅的に掲載するよう意識しましょう。
主な掲載内容としては以下のとおりです。
- 価格
- 間取り・面積
- 築年数・構造
- 設備情報
- 所在地・交通アクセス
- 学区や周辺施設(スーパー・病院・公園など)
- 物件写真
情報が充実していることで、比較検討しやすくなり、離脱防止や問い合わせ率向上にもつながります。
また、写真だけでなく動画や360°ビューなどのビジュアルコンテンツを掲載することで、現地の雰囲気や空間の広さをよりリアルに伝えられます。
さらに、物件情報は見やすさだけでなく、正確さと更新性も重要です。物件数が多い場合は、物件管理システムやCMSとの連携による自動更新を活用することがおすすめです。情報の鮮度と運用の効率を両立できます。
事業内容・サービス内容
事業内容・サービス内容は、売買・賃貸・管理・リフォーム・相続相談など、自社が提供している具体的なサービスを明示するコンテンツです。
自社がどのような事業を展開し、どんなサービスを提供しているのかを明確に伝えることで、初めて訪問したユーザーでも何を頼める会社なのかがひと目でわかり、ホームページからの離脱を防ぎます。
事業内容やサービス内容は、「賃貸仲介」「売却サポート」など、ユーザーにとって馴染みのある言葉を使用しましょう。加えて、それぞれの内容や流れを簡潔に説明することで、ユーザーは自分の状況にあてはまるかどうかを具体的にイメージできます。対応の丁寧さや安心感が伝われば、「この会社なら安心して相談できそうだ」という印象を持ってもらいやすくなります。
また、「オーナー向け」「法人向け」など、対象ごとにページを分けることで、訴求力を高める設計も可能です。
自社の強み
自社の強みは、他社と比較した際の差別化ポイントや選ばれる理由を明確に伝えることを目的としたページです。たとえば、「地域密着で○年の実績」「売却成約率○%」「スタッフ全員が宅建士」など、数字や具体例を交えて説明することで、ユーザーに説得力のある印象を与えられます。
自社の強みの掲載は、ユーザーが複数社を比較・検討する中で「この会社に頼むべき理由」を見つける手助けになります。とくに、不動産のように高額で慎重な意思決定が必要なサービスでは、信頼性や安心感を数値や実績で裏付けることが重要です。
掲載の際は、自社がどんな価値を提供できるのか、ユーザーにとってどんなメリットがあるのかという視点で強みを表現しましょう。単なる自慢にならないよう、「当社を選ぶと、どんなよいことがあるのか」を意識して言い換えるのがポイントです。
実績・事例
「○○市の中古マンションを〇日で売却」「空室率△%改善」など、実際の実績や成果を具体的に紹介することで、自社の対応力や信頼性を証明できます。ユーザーの不安を払拭し、信頼につなげる重要なコンテンツです。
可能であれば、取引の背景や課題、対応内容、結果までを簡潔にストーリーで示すと、読み手の共感も得やすくなります。説得力をさらに高めたい場合には、写真やお客様の声を添えましょう。
会社情報
会社情報ページは、「この会社は本当に存在しているのか」「どこで営業しているのか」といった信頼確認のための最も基本的なコンテンツです。不動産取引は高額で慎重な判断が求められるため、会社の実態を明示することが、ユーザーの安心感につながります。
掲載する主な項目は以下のとおりです。
- 所在地
- 電話番号
- 代表者名
- 代表メッセージ
- 設立年
- 免許番号
- アクセス情報
加えて、企業理念や沿革、スタッフ紹介ページへのリンクを掲載しておくと、「どんな想いで事業を行っている会社か」まで伝えられ、より深い信頼形成につながります。
また、Googleマップの埋め込みや、最寄駅からの案内を写真付きで載せると、来店のハードルが下がります。
ブログ・コラム
不動産会社のホームページにおいて、ブログ・コラムは検索流入の増加と信頼構築の両方に効果的なコンテンツです。定期的に情報を発信することで、SEO対策としての効果を発揮しつつ、専門性や地域密着性も自然に伝えられます。
「エリア別の物件動向」「不動産購入のチェックポイント」「売却のタイミングと税金の話」など、ユーザーが気になる話題を取り上げることがポイントです。物件情報だけでは伝わりにくい、会社の専門性やスタッフの人柄を伝える手段にもなり、「この会社は信頼できそう」「この地域に詳しい」といった印象を与えられます。
また、記事の末尾に査定フォームや問い合わせページへの導線を設置することで、集客だけでなく見込み顧客の獲得にも効果的です。
お問い合わせ
ユーザーが行動に移す最終ステップが「お問い合わせページ」です。資料請求や内見希望、売却査定、来店予約など、目的に応じた問い合わせがしやすい構成にします。
入力項目は最小限に絞り、選択式を活用することで離脱を防止しましょう。また、電話番号の記載やLINE・チャット連携など複数の連絡手段を用意することで、ユーザーの利便性を高められます。
採用情報
採用情報ページは、求職者に会社の実態や雰囲気を伝え、安心して応募を検討してもらうための重要なコンテンツです。
募集要項(職種・勤務地・待遇など)に加えて、先輩社員の声や働く環境、代表メッセージなどを掲載すると、働くイメージを具体的に持ってもらえます。また、「地域密着」「未経験者歓迎」など、自社が求める人物像を明示することで、企業と求職者のミスマッチの防止にもつながります。
採用は企業ブランディングの一環でもあるため、会社の雰囲気や理念が伝わる写真やコピーも効果的です。
不動産ホームページ制作で押さえるべき3つの基本機能
不動産ホームページを効果的に運用するには、デザインやコンテンツだけでなく、ユーザーがスムーズに物件を探せる・問い合わせできる・情報を比較しやすいといった「機能面」の最適化も重要です。
ここでは、とくに導入を検討すべき基本機能を3つに絞って紹介します。
1.物件情報を探しやすくする検索・表示機能

ユーザーが自分に合った物件を効率的に探せるかどうかは、離脱率や反響率に直結します。
エリアや沿線、地図、価格帯、間取りなど、複数の条件で検索できる機能を備え、「自分に合う物件だけを絞り込める」ユーザー体験を実現しましょう。
また、フリーワード検索や「新着」「ペット可」「駅徒歩5分以内」などの特集検索を設けると、目的が明確でないユーザーにもアプローチしやすくなります。
物件詳細ページでは、写真や間取り図、VRコンテンツなど視覚的な訴求要素を充実させることも大切です。さらに、物件同士を並べて比較できる「比較表」や、気になる物件を保存して後から見返せる「お気に入り機能」などを設けておくと、検討しやすいサイト体験につながります。
ポータルサイトやCMSと連携し、物件情報を自動更新できる仕組みを導入すれば、掲載情報の鮮度を保ちながら、日々の運用負担も軽減できます。
スマートフォンからでも快適に検索・比較できるように設計することも、成果を左右する重要なポイントです。
2.問い合わせ・来店予約・査定依頼などの集客機能
ユーザーからの反響を獲得するには、「問い合わせしやすい環境づくり」が欠かせません。資料請求、来店予約、売却査定など、行動につながる導線やツールを適切に配置し、スムーズにコンタクトできる設計を意識しましょう。
集客機能の代表的な例は以下のとおりです。
- お問い合わせ・査定・予約フォーム
- CTAボタン
- LINE連携やチャットボットによる自動応答機能
とくに不動産業界では、電話やメールに限らず、LINEなど複数のチャネルを通じて問い合わせが可能な設計が求められます。ユーザーが自分に合った方法でストレスなく問い合わせできる環境を整えることが、反響率の向上につながります。
3.ユーザーの興味を引き出す閲覧支援機能
以下のような閲覧支援機能を設けることで、ユーザーとの接点を深め、コンバージョン率の向上へとつなげましょう。
- お気に入り登録
- 閲覧履歴
- 関連・おすすめ物件表示
不動産の購入や賃貸検討は、ユーザーにとって比較・検討の連続です。訪問者が「もう一度見たい」「似た物件も見てみたい」と思える仕組みを整えることで、離脱を防ぎ、自然なサイト回遊を促進できます。
不動産ホームページ制作の費用相場と料金の内訳
不動産ホームページを制作する際に気になるのが、初期費用や月々の運用費などのコストです。
以下は、制作にかかる主な費用目安です。
| 項目 | 相場 | 内容 |
|---|---|---|
| 初期費用 | 0〜約300万円 | テンプレート型:0〜約20万円 セミオーダー型:約30〜100万円 フルオーダー型:約100〜300万円以上 |
| 月額費 | 約8,000〜100,000円 | 保守・更新対応・サーバー・ドメインなどの基本運用費。 運用支援や機能追加を含む場合は高額になるケースも。 |
| 追加開発費 | +約10〜50万円 | 査定フォームの高度化、CRMとの連携、会員機能の拡張など |
以下では、各項目の具体的な金額感や内訳の目安を解説します。
また、ホームページの費用相場について以下の記事でも詳しく解説しております。あわせてご覧ください。
関連記事:ホームページ作成費用の相場を解説【料金早見表付き】2025年最新版|Web制作なら東京・京都のJPC
初期費用の相場とプラン別料金の内訳
初期費用は、ホームページの構成やデザイン、機能の複雑さによって大きく変動します。
一般的に、テンプレートを活用したシンプルな構成であれば20万円程度です。デザインや機能をゼロから構築するオリジナルプランでは300万円以上かかるケースがあります。
また、基本的なページ制作以外にも、以下のような要素で追加費用が発生する場合があります。
- 物件撮影やスタッフ写真などのビジュアル撮影
- 原稿のライティングや多言語対応
- 会員機能の実装や物件DBとの連携開発
必要な機能や仕様を明確にし、見積もりの内訳を細かく確認しましょう。想定外のコスト発生を防げます。
保守・運用・更新にかかる月額費用の目安
ホームページは公開して終わりではなく、日々の運用や保守が必要です。不動産ホームページでは、物件情報の更新やシステムの安定運用が求められるため、8,000〜30,000円程度を月額費用の予算として立てておきましょう。
月額費に含まれる主な内容は以下のとおりです。
- CMSや物件管理システムの利用料
- サーバー・ドメインの維持管理費
- 定期的なバックアップやセキュリティ対策
- テキスト・画像などの簡易な更新作業
- 障害発生時の復旧対応やサポート
また、更新代行や修正対応の条件は契約プランによって異なります。「月○回までの修正が無料」「△日以内で対応」といったルールを設けている場合もあるため、事前に確認しておくことが大切です。
さらに、SLA(サービス品質保証)の有無にも注目しましょう。表示速度や障害時の対応時間など、運用品質に関する取り決めがあるかどうかも、月額費用の妥当性を判断するポイントです。
追加開発・機能拡張の費用内訳
ホームページに必要な機能は企業の目的によって異なり、標準機能では足りない場合は追加開発が必要です。追加開発の費用は、10〜50万円程度の費用が発生します。
不動産業界でよく見られる追加開発・機能拡張の例は以下のとおりです。
- 査定フォームを段階入力式に変更する
- 会員登録・ログイン機能を追加する
- 閲覧履歴やお気に入り保存などの利便性向上機能を実装する
- CRMや外部システムとのAPI連携で見込み顧客情報を自動で取り込む
コストはかかりますが、問い合わせ件数や資料請求数の増加など、コンバージョン率の向上(CV増)につながる投資でもあります。目的と必要な機能を事前に整理し、費用対効果を見極めたうえで導入を検討しましょう。
不動産ホームページをWeb制作会社に依頼する流れ
ホームページ制作を外部に依頼する際、スムーズに進行させるためにも、完成までのステップを事前に把握しておきましょう。一般的には以下のような流れを踏みます。
- 制作会社を比較・選定する
- 目的と予算を整理し、見積もりを依頼する
- Webサイトの方向性を決める
- 契約内容とスケジュールを確認する
- 素材(写真・原稿・物件データ)を準備・提出する
- 制作進行・確認対応を行う
- 公開後の運用・改善を継続する
ここからは、各ステップで意識すべきポイントを解説します。
また、Web制作の流れについては以下の記事でも詳しく解説しています。こちらもあわせてご覧ください。
関連記事:Webサイト制作の流れ全ステップを徹底解説!工程別のポイントや依頼先も紹介|Web制作なら東京・京都のJPC
1.制作会社を比較・選定する
最初に行うべきは、自社の課題や目的に合ったWeb制作会社の選定です。
以下のポイントを基準に、複数社を比較しましょう。
- 不動産業界の実績や事例の有無
- デザインのテイストやUIの使いやすさ
- 集客・SEO・運用サポートまで対応可能か
- サポート体制や制作後のフォロー内容
とくに不動産業界の場合、物件管理や査定フォームなどの業界特有の要件を理解している会社かどうかが、成果に直結します。
「不動産」「ホームページ制作」「集客」「運用」など、どの領域に強みがあるのかを確認し、自社のニーズに合ったパートナーを見極めましょう。
2.目的と予算を整理し、見積もりを依頼する
「地域からの問い合わせを増やしたい」「自社の信頼感を高めたい」など、目的によってサイトの設計や必要な機能は大きく異なります。そのため、ホームページを通じて何を実現したいのかを明確にしておきましょう。
あわせて、予算の上限や初期費用・月額費の想定を整理し、相場をもとに事前に予算感を持っておくことで、予算の範囲内で実現可能な提案をしてもらえます。
見積もりを依頼する際は、複数社から「相見積もり」を取ることがおすすめです。その際は、見積もり内容の比較がしやすいように、依頼する要件や対応範囲は統一しておきましょう。
3.Webサイトの方向性を決める
見積もりの取得と並行して、ホームページの方向性を明確にしておきましょう。まずは、以下のような実装したい機能やコンテンツを洗い出します。
- 掲載したい物件の種類や数
- 査定フォームの有無
- スタッフ紹介や実績紹介ページの必要性
また、「どんなユーザーに、何を伝えたいのか(誰に・何を)」という訴求軸も明確にしましょう。たとえば、地域のファミリー層に新築戸建てを訴求したいのか、投資用マンションを扱う企業向けに専門性を打ち出したいのかによって、構成やデザイン、キーワードの選定が大きく変わります。
整理した内容や方向性は、あらかじめ制作会社と共有しておくことが大切です。目的・デザイン・集客・SEOなどの優先順位を制作段階で統一することで、効果的なサイト設計につながります。
4.契約内容とスケジュールを確認する
契約前には、納期・修正対応・サポートなど契約内容をしっかり確認しておくことが大切です。あとから「聞いていなかった」とならないよう、契約書の内容は丁寧にチェックしましょう。
また、スケジュールはホームページの公開日から逆算して設計するのがポイントです。撮影や原稿準備の時間も含めて、余裕を持ったスケジュールを立てておくと安心です。
制作が始まってからの認識違いやトラブルを防ぐためにも、事前のすり合わせは非常に重要です。疑問点や不安なことは、契約前にすべてクリアにしておきましょう。
5.素材(写真・原稿・物件データ)を準備・提出する
デザインの着手前に、制作会社から必要素材の一覧や提出フォーマットをもらい、あらかじめ素材の準備を進めましょう。
具体的には、以下のものが該当します。
- 物件の写真
- 紹介文
- 会社ロゴ
- スタッフ写真
- サービス紹介文
素材の提出が遅れたり情報が不足していたりすると、スケジュールに遅れが出たり、意図したクオリティのデザインが実現できない可能性があります。社内での確認や収集に時間がかかる場合もあるため、早めの準備をしておくと安心です。
6.制作進行・確認対応を行う
ホームページ制作の工程に進んだら、制作会社とのやり取りを通じて、進行状況の確認と適切なフィードバックを行います。
デザイン案や構成案、掲載する文言・画像などが提出された際には、内容が目的に合っているか・伝えたいことが反映されているかを丁寧にチェックしましょう。
気になる点や修正したい箇所があれば、具体的に伝えることで修正のズレや手戻りを防げます。「なんとなく違う」ではなく、「◯◯が伝わりづらいので、△△にしたい」など、意図を明確に指示することがポイントです。
7.公開後の運用・改善を継続する
ホームページは公開した時点がゴールではなく、そこから継続的に育てていくことで成果につながります。アクセス数や問い合わせ数、閲覧ページなどを定期的に分析し、必要な改善を重ねていきましょう。
たとえば、「どのページからの離脱が多いか」「どの物件がよく見られているか」といったデータをもとに、情報の見せ方や導線を見直すことで、反響を高められます。
また、ブログ更新や最新物件の掲載など、継続的な情報発信が検索流入の維持・拡大につながります。自社だけでの対応が難しい場合は、運用や改善の提案まで行える外部パートナーにサポートを依頼するのもおすすめです。
失敗しないホームページ制作会社の選び方

ホームページ制作会社を選ぶ際には、見た目のデザインや価格だけで選ぶのではなく、業界理解や提案力、運用サポートの体制までを含めて総合的に判断することが大切です。
ここでは、制作会社を選ぶ際に押さえておきたい4つのポイントを紹介します。
不動産業界に強い制作実績とノウハウを確認する
不動産ホームページの制作を依頼する際は、その会社が「不動産業界に精通しているかどうか」を必ず確認しましょう。
賃貸・売買・売却査定など、目的別のホームページ制作実績が豊富かどうかが判断のポイントになります。過去の制作事例や実績ページの品質をチェックし、自社の方針やターゲットにマッチしているかを見ておくと安心です。
また、打ち合わせの際には、業界特有の課題や商習慣への理解度にも注目しましょう。「アクセス数が◯%増加した」といった具体的な成果事例を提示できるか、物件情報の見せ方や問い合わせ導線の工夫など具体的な提案力があるかに注目しましょう。
制作から集客・運用まで一貫対応できるWeb制作会社を選ぶ
ホームページは「公開して終わり」ではありません。公開後に、どれだけ集客や問い合わせにつなげられるかが成果の分かれ目になります。
そのため、ホームページ制作に加えて、動画制作・広告運用・SEO対策など、集客支援まで対応できる会社を選ぶと安心です。施策全体を一貫して任せられることで、公開後の反響最大化にもつながります。
また、企画から制作、運用までをワンストップで対応できる体制があれば、社内外での情報共有もスムーズになり、デザイン・マーケティング・ブランディングに一貫性を持たせられます。
JPCでは、ホームページ制作にとどまらず、動画やSNS、広告、SEOなど幅広い支援メニューを社内で一貫対応しています。長期的な集客支援のパートナーとして、ぜひご相談ください。
自社で更新できるCMSに対応しているか確認する
不動産ホームページを制作会社に依頼する際は、自社で簡単に更新できるCMS(コンテンツ管理システム)に対応しているかどうかを確認しましょう。
CMSに対応したホームページなら、ブログ記事の投稿や物件情報の追加・変更、画像の差し替えなどを、社内の担当者が専門知識なしで簡単に行えます。制作会社に都度依頼する必要がなくなり、コストや手間を抑えながら、タイムリーな情報発信が可能です。
あわせて、CMSの操作画面のわかりやすさや、マニュアル・サポート体制の有無もチェックしておきましょう。
見積もりの内訳と費用相場の妥当性を比較する
ホームページ制作の見積もりは、金額の大小だけで判断するのではなく、「何にいくらかかるのか」「どこまで対応してくれるのか」まで確認しましょう。
見積もりの妥当性を比較・判断する際のチェックポイントは以下のとおりです。
- 初期費用・月額費・追加費用など、費用の内訳が明確か
- 修正対応の条件(回数・期間など)が明文化されているか
- SLA(品質保証)や保守対応の範囲・スピードが明確か
- 公開後の更新代行・運用サポートも依頼できるか
たとえば、初期費用と運用費がまとめられていたり、作業範囲が曖昧な見積もりは注意が必要です。WBS(作業工程表)や費用明細を提示してくれるかどうかも、誠実な会社かどうかを判断する材料になります。
また、「何回まで無料で修正できるか」「いつまで対応してもらえるか」といった修正対応の条件が契約書や仕様書に明記されているかも確認しておきましょう。
不動産ホームページ制作でよくある質問(FAQ)
制作を検討中の方からよくいただく質問とその回答をまとめました。事前に把握しておくことで、スムーズな進行やトラブル防止につながります。
ホームページ制作期間の目安は?
ホームページ制作にかかる期間は、一般的に1.5〜3ヶ月が目安です。
ページ数や機能、素材の準備状況によって変動します。事前にスケジュールをすりあわせておくことで、スムーズな進行が可能です。
制作後の運用は自社でできる?
CMS(コンテンツ管理システム)を導入すれば、自社での更新・運用が可能です。
物件情報やお知らせ、ブログ記事などを、専門知識なしで社内で更新できます。
一方で、システムの調整やSEO対策、アクセス解析を伴う改善などは専門知識が必要になるため、制作会社に依頼するのがおすすめです。
不動産ホームページ制作の費用を抑えるコツは?
テンプレートの活用やページ数・機能の優先順位を絞ることが効果的です。
初期は必要最低限の構成で始めて、後から機能を追加していくことでコストを抑えながら制作を進められます。
まとめ
不動産ホームページは「集客」「信頼獲得」「成約支援」を担う営業ツールです。単に物件を掲載するだけでなく、誰に・何を伝えるかを明確にした情報設計と、ユーザーが行動しやすい導線づくりが成果を左右します。
そのためには、目的にあわせたサイトの種類や機能を正しく選び、長期的に運用・改善できる体制を整えることが大切です。
「自社に合った進め方がわからない」「どんな構成や設計が効果的か相談したい」という場合は、ぜひ 株式会社JPCにご相談ください。専門知識を持つ担当者が、ホームページの企画設計から制作、運用・集客支援まで、ワンストップでご提案いたします。
成果につながる不動産サイト制作をご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。
