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スポーツ資材商品のフルリニューアルカタログ制作―AI 画像生成技術を使用したデザイン

スポーツ資材商品のフルリニューアルカタログ制作―AI 画像生成技術を使用したデザイン

今回は、大阪のタイル・ブロックメーカー様よりご依頼いただいた、総合カタログのフルリニューアル制作事例をご紹介します。

カタログは、企業の製品ラインナップを“ひと目で伝える”ための重要なツールです。扱う製品が多岐にわたる場合ほど、情報整理のしやすさとデザイン性の両立が求められます。今回のリニューアルでは、AI生成ビジュアルを活用し、各製品の特長や使用シーンをよりダイナミックかつ直感的に伝えるデザインを目指しました。

本記事では、AI生成を活用したデザイン制作のプロセスや、多様な製品をわかりやすく整理するレイアウト設計の工夫についてご紹介します。製品カタログの刷新やリニューアルを検討されている企業様の参考になれば幸いです。

カタログデザイン制作の概要

まず、今回のカタログデザイン制作の概要についてご紹介いたします。

ご依頼主-大阪の床材メーカー様-

今回の案件は、大阪に本社を構える老舗タイル・ブロックを取り扱う床材メーカー様よりご依頼いただきました。同社とは10年以上にわたりお取引があり、長年にわたりスポーツ施設や鉄道関連のタイル、点字ブロックなど、さまざまな製品カタログの制作をお任せいただいてきました。今回はその流れの中で、以前から構想のあった総合カタログのフルリニューアルを行いました。

ご依頼内容-総合カタログのフルリニューアルデザイン制作-

従来のカタログは長年の情報更新によって構成が複雑化しており、新しいユーザーにとって情報を見つけにくいという課題がありました。今回のリニューアルでは、導入を検討する施設管理者や教育機関の担当者が“導入後のイメージを直感的に掴める”ことを目的とし、デザイン・構成の両面から再構築を行いました。

デザイン制作におけるポイント-AI生成ビジュアルで多様なシーンを表現-

デザイン面では、各施設で使用される資材のブランドカラーを基調に構成し、既存カラーがない製品については、特性に合わせて新たにカラーバリエーションを設定しました。製品ごとの個性を引き立てつつ、カタログ全体として統一感を保つことを意識しています。

スポーツ床材は、体育館やアリーナ、屋内外のスポーツ施設など、多様な環境で使用される製品です。そのため、実際に設置された状態をイメージしやすいように、AI生成画像を活用し、複数の競技シーンや施設環境をリアルに再現しました。これにより、「どの製品がどのような現場に適しているか」を視覚的に直感的に伝えられるデザインを実現しています。

カタログデザイン制作の流れ

ヒアリング

まず初回の打ち合わせでは、長く検討されてきたカタログのフルリニューアルについて、全体の方向性をすり合わせました。クライアント様からは、「施設管理者や教育機関の担当者が見て、導入後のイメージがしっかり湧くようにしたい」という明確なご要望をいただきました。

また、各製品のイメージカラーを活かした、見やすく整理されたデザイン構成をご希望されており、それを踏まえてページ構成やレイアウトの方針を策定しました。

カタログデザイン提案

表紙デザインは、素材の配置バランスや余白の取り方、背景カラー(青・白・黒)の異なる3〜4案をご提案しました。その中でも黒を基調とした案は、製品カラーやユニフォームの色味がより鮮やかに映え、全体にメリハリが出る点が評価されました。

また、全体を詰め込みすぎず“余白”を活かした構成にすることで、主役である人物とテキストが引き立ち、洗練された印象を与えるデザインになっているのもポイントです。

さらに、カタログ全体の構成についても、製品情報をただ羅列するのではなく、スポーツの種類(バスケットボール、バレーボール、フットサルなど)や施設タイプ別に分類する構成をご提案しました。これにより、「どの床材がどのスポーツ・施設に適しているか」が一目でわかるようになり、ユーザー視点で情報が探しやすいカタログ設計を意識しています。

AI生成を活用したビジュアル表現

今回のカタログリニューアルでは、AI生成技術を活用し、従来の写真素材では実現できなかった自由度の高いビジュアル表現を取り入れました。AIにより、「ポーズ」「性別」「スポーツ種目」「ユニフォーム」「ブランドカラー」などを細かく指定でき、既存ストックでは難しい“理想の構図”や“自然な動き”を再現することが可能です。

また、複数人が登場するカットでは、一人ひとりのポーズを調整することで、全体のバランスを保ちながら自然な一体感が出るように調整を行いました。まるで実際の競技シーンを切り取ったような臨場感を残しつつ、全体としてはまとまりのあるデザインに仕上げています。

こうしたAIの柔軟性により、リアリティとデザイン性を両立し、見る人が導入後のイメージをより具体的に想起できるビジュアル表現ができました。

カタログデザインの完成

AI生成した画像素材をカタログのデザインへ反映します。
最終的に完成したカタログは、スポーツ現場の臨場感と、製品の特徴が伝わるわかりやすさを両立したデザインに仕上がりました。

完成したカタログデザインがこちらです。

AI生成によるダイナミックな競技シーンと、黒を基調にしたレイアウトが融合し、各製品カラーの魅力を際立たせています。また、スポーツの種類や施設タイプごとに整理された構成により、「どの床材がどの環境に適しているか」が一目でわかる、“見やすく、選びやすい”カタログデザインとなりました。

さらに、紙媒体のカタログとあわせてWEBカタログも制作し、オンライン上でもスムーズに閲覧できる環境を整えました。製品情報をより幅広く発信できるツールとして、営業・販促の両面で活用いただいています。

WEBカタログ1
WEBカタログ2

AI生成を活かしたデザインのコツ

AI画像生成は、いまや“アイデアを形にするスピードと表現の幅”を大きく広げるツールとして、デザイン現場で欠かせない存在になりつつあります。とくに、限られた撮影素材やストック写真だけでは再現しにくい構図・シーン・世界観を自在に作り出せる点が大きな魅力です。

ここでは、AI生成をデザインワークに取り入れる際に意識したい3つのポイントをご紹介します。

1. プロンプト設計で“狙いを明確にする”

AI生成の品質を左右するのは、最初の「プロンプト設計」です。

ただ「スポーツ選手」と入力するのではなく、被写体(例:バレーボール選手)+構図(例:ローアングル全身)+光の方向+背景トーン+除外要素(例:ロゴや文字を入れない)のように、条件を細かく指定するのがポイントです。
また、競技やブランドのトーンに合わせて「表情・姿勢・色味」を具体的に書き込むと、完成イメージにより近い素材が得られます。

AIは“曖昧な指示”より“意図の明確さ”で精度が変わるため、生成前にゴールをしっかり設計することが成功の鍵です。

2. リファレンス活用で“リアルさ”を担保する

自然な動きや人物バランスを再現するには、参照画像(リファレンス)やポーズ制御機能を活用するのが効果的です。たとえば、既存写真を参考にAIで新しい構図や服装を指定したり、複数人のポーズを統一させたりすることで、現実味のある表現が可能になります。

とくにスポーツや医療など“身体の動き”が重要なジャンルでは、AI単体で生成するよりも、現実の構図をベースにAIで質感を拡張するアプローチが精度・信頼性ともに高い結果を生みます。

3. 仕上げとレタッチで“プロ品質”に整える

AIで生成した画像は、そのまま使うと細部の違和感や解像度の不足が目立つことがあります。最終的には、Photoshopなどで色調補正・ノイズ除去・合成修正を行い、媒体に合わせた最適化を行うのが基本です。

印刷物ではRGB→CMYK変換時に色味がくすむ場合があるため、プロファイル変換やプルーフ確認も欠かせません。生成で得たアイデアを“商用レベルの仕上がり”へ昇華させるには、AIの出力を「素体」として扱い、人のデザインスキルで磨きをかけるプロセスが不可欠です。

カタログデザイン制作まとめ

今回は、AI生成ビジュアルを活用し、スポーツ施設向け資材カタログのフルリニューアルを行った事例をご紹介しました。AIならではの柔軟な表現力を取り入れながら、各競技シーンや施設環境をリアルに再現することで、製品の特長や用途が直感的に伝わる構成へと刷新しました。

JPCでは、カタログやパンフレットのデザインはもちろん、AI生成や撮影を組み合わせた新しいクリエイティブ表現にも対応しています。「既存デザインを刷新したい」「複数製品を効果的に整理して見せたい」といったご要望にも、目的に合わせた最適なプランをご提案いたします。

カタログのデザイン制作について詳しくは、こちらのページもご覧ください。

カタログデザインの完成

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