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カタログ制作事例 – 立場の異なる読み手に配慮したリフォーム製品集

カタログ制作事例-立場の異なる読み手に配慮したリフォーム製品集

今回は、JPCの製品カタログデザイン制作サービスで手掛けた、大阪の住宅建材メーカー様の制作事例をご紹介します。

製品を数多く掲載したカタログでは、「載っているのに見つからない」という問題が起こりがちです。せっかくの優れた製品も、目的のページにたどり着けなければ、提案の機会そのものを逃してしまいます。だからこそ、どれだけ探しやすくできるかが、カタログの実用性を大きく左右します。

本記事では、総合カタログからリフォーム関連製品を抜き出し、探しやすい一冊にまとめた事例をご紹介します。掲載点数が多く、目的の製品が埋もれてしまうカタログにお悩みの方は、ぜひご参考ください。

リフォーム製品カタログ デザイン制作の概要

ご依頼主 -大阪の住宅建材メーカー様-

ご依頼主は、床下の換気部材や点検口、屋外のマンホールなど、住まいの土台を支える住宅建材を製造・販売されている大阪のメーカー様です。

弊社ではこれまで、総合カタログ、展示会用のブースなど数多くの販促物のデザインを担当してまいりました。

ご依頼内容 -総合カタログから抜粋したリフォーム製品カタログの新設-

ご依頼いただいたのは、リフォーム関連製品だけを1冊に集約した「抜粋版カタログ」の新設です。

背景にあるのは、「新築」から「ストック(リフォーム・リノベーション)」へという住宅市場の変化。毎年制作している総合カタログにもリフォーム向けの優れた製品は多数掲載されていましたが、250ページの中から探し出すのは難しく、それが機会損失にもつながっていました。営業の現場で機動的に使える専用の一冊を作りたいというご希望でした。

デザイン制作におけるポイント -立場の異なる読み手に配慮した設計-

今回の設計でもっとも重視したのは、探しやすさです。
総合カタログから抜き出したリフォーム製品を、この一冊の中で迷わず見つけられるようにすること。カテゴリーの分け方から色の使い方まで、探しやすさを軸に組み立てました。

また、今回のカタログは発注のために手に取る施工会社と、その提案を受けるお施主様という2種類の読み手がいることが前提でした。そのため、立場の違うどちらにとっても使いやすい一冊にすることも意識して制作しました。

リフォーム製品カタログのデザイン制作の流れ

表紙デザインの制作

制作は、カタログの顔となる表紙から着手しました。方向性の異なる3案をご提案しています。

表紙デザインの制作1

1案目は、外壁や屋根、サッシといった家を構成する要素を幾何学的な面として大胆に切り取り、画面いっぱいに配置したコンテンポラリーなデザイン。鮮やかで対比的な色彩によって、住まいが新しく生まれ変わる瞬間を象徴的に描きました。

2案目は、半透明のカラフルなラインが交差し、重なり合うグラフィック。この重なりで、リフォームによって積み重なる価値や技術力といった目に見えない要素を表現しています。中心にシンプルな白い家を白抜きで配し、背景の鮮やかさを引き立てました。

表紙デザインの制作2

3案目は、リフォーム製品の特徴的な断面やディテールをピクトグラム化し、白地の誌面に散りばめたミニマルなデザイン。説明的な写真をあえて使わず、製品の「形」そのものをグラフィック要素へと昇華させています。

最終的には3案目をご採用いただきました。決め手となったのは、「探しやすさ」という今回の軸に、もっとも実用的に応えていた点です。製品断面などの特徴的な形状をそのままグラフィック化することで、職人や施工会社の方々が、文字を読み込む前に中身を察知できる。現場での認知スピードを高める狙いが、選定の理由になりました。

中面の設計

表紙が決まると、次は中面の設計です。まず冒頭の見開き(1〜2ページ)を、カタログ全体の「ハブ」として機能させました。左ページでブランドへの信頼や期待感を高め、右ページには住宅模型のイラストと色分けインデックスを配置し、目的の製品ページへ読者を導きます。

中面の設計1

そこから各製品ページへと展開していきます。製品を「インテリア」と「エクステリア」に分類し、インテリアは温かみのあるオレンジ、エクステリアは爽やかなブルーへと明確に色分けしました。この色をインデックスや製品タイトル、価格表のヘッダーまで一貫して使うことで、今どちらのカテゴリーを見ているかが、めくるだけで直感的に伝わります。エクステリアのページも、テーマカラーを替える以外はフォーマットを共通化し、冊子全体の操作性を保ちました。

各見開きでは、面の役割も分けています。左の枠内は、写真やイラストを用いて製品の特長をわかりやすく解説するスペース。右ページには、寸法や価格などの詳細な仕様データを集約しました。仕上がりのイメージと、発注に必要な正確な情報。

中面の設計2
中面の設計3
中面の設計4
中面の設計5

立場の違う読み手のどちらにも応える誌面を、同じ見開きの中で両立させています。見開き下段にはオプション製品をまとめ、1画面の中で情報に階層を持たせました。

リフォーム製品カタログの完成

完成したデザインがこちらです。

リフォーム製品カタログの完成

抜き出したリフォーム製品を、迷わず探せる一冊にまとめました。文字を読まずとも中身が伝わる表紙、目的地へ導く色分け、そして役割を分けた見開き。1画面の中で情報を階層化し、ストレスのない動線を実現しています。

ご依頼主からは、製品を可視化したアイコニックな表紙と、「探しにくさ」を解消した実用的な情報設計を、高くご評価いただきました。

建材リフォーム製品紹介カタログ制作の実績紹介ページ

探しやすさを損なう、よくあるカタログ制作の落とし穴

製品点数の多いカタログは、丁寧に作り込むほど、かえって探しにくくなることがあります。良かれと思った工夫が裏目に出るのは、なぜか。カタログ制作の現場でよく見かける3つの落とし穴と、その避け方を整理します。

落とし穴1. カテゴリーを増やしすぎる

分類を細かくするほど親切だと考え、カテゴリーを10も20も設けてしまう。これはよくある失敗です。人がメニューから迷わず選べる選択肢の数には限りがあり、区分が多すぎると「どこを見ればいいか」を探す手間が新たに生まれます。目的の製品にたどり着く前に、分類の海で迷ってしまうわけです。

分類は、大きく分けてから必要な分だけ枝を足す。まず2〜4程度の大分類で全体を見通せるようにし、その中を小分類で整理する。この二段構えなら、全体を見渡してから目的の製品へ、迷わずたどり着けます。

落とし穴2. ページごとに作り込んでしまう

1ページずつ丁寧にデザインした結果、ページごとにレイアウトも配色もバラバラになる。一枚単位で見れば力作でも、冊子として通して見ると、読み手は次のページに進むたびに「どこに何が書いてあるか」を探し直すことになります。作り込みが、かえって全体の一覧性を下げてしまうのです。

見せ場は作りつつ、情報の置き場所は最後まで揃える。価格や仕様がいつも同じ位置にあるだけで、読み手は考えずに目的の情報へ視線を運べます。個々の華やかさより、冊子全体で守られた一貫性のほうが、探しやすさには効果的です。

落とし穴3. 情報を詰め込みすぎる

スペースがあるからと、1ページに情報をぎっしり並べてしまいがちです。載せられる情報は増えますが、余白が失われると、どこが重要でどこから読めばいいのかが伝わりにくくなります。すべてを均等に見せることは、何も強調していないことと同じです。

優先順位をつけ、主役以外はあえて控えめにする。まず何を一番に伝えたいかを決め、それ以外は文字を小さくしたり、まとめて欄外に寄せたりして差をつける。この強弱こそが、目を必要な場所へ導く一覧性を生みます。詰め込むほど探しやすくなるわけではない、という前提を持っておきましょう。

リフォーム製品カタログ デザイン制作まとめ

今回は、総合カタログの中で埋もれていたリフォーム製品を抜き出し、迷わず探せる一冊へと再設計した事例をご紹介しました。探しやすさを軸に据えつつ、発注する施工会社とお施主様という、立場の異なる読み手のどちらにも配慮する。この二つを両立させることで、営業の現場ですぐに使える実用的なカタログが生まれました。掲載点数が多く「探しにくい」と感じるカタログは、情報設計を見直すことで、営業ツールとしての力を大きく取り戻せます。

カタログ制作会社のJPCでは、企画・構成から撮影、デザイン、印刷、納品までをワンストップで対応しています。カタログの新規制作や既存カタログのリニューアルをご検討の際は、ぜひお気軽にご相談ください。

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